タイ税関は6月9日、プーケット国際空港を通じて入国した南アフリカ国籍の旅行客1人を麻薬密輸の疑いで逮捕。写真は南アフリカ国籍の麻薬密輸業者の体を撮影したレントゲン写真(画像提供:wowkorea)
タイ税関は6月9日、プーケット国際空港を通じて入国した南アフリカ国籍の旅行客1人を麻薬密輸の疑いで逮捕。写真は南アフリカ国籍の麻薬密輸業者の体を撮影したレントゲン写真(画像提供:wowkorea)
体内に麻薬を入れて運搬する、いわゆる「body packer(ボディパッカー/運び屋)」が韓国で初めて確認された。

 ソウル・ヨンサン(龍山)警察署は先月25日午後5時ごろ、龍山区のある住宅で死亡した50代の男性A氏の体内から麻薬が発見され、捜査に乗り出した。

 A氏の死亡原因はエクスタシー急性中毒と知られたが、腹の中で麻薬類であるエクスタシー袋79個が破れた状態で発見された。また、A氏の臓器の中からは600人余りが同時に投薬できる量のケタミン粉末118gも発見された。

 警察は先月、A氏がタイから帰国した際、体内に隠されていた麻薬袋が破裂して死亡したものとみている。

 A氏と一緒に体内に麻薬を入れて運搬する人をbody packerというが、主に中南米から米国やヨーロッパに運搬する時に使う方式だという。

 警察はA氏の毛髪から麻薬成分が検出されなかった点に注目し、麻薬服用者ではなくbody packerである可能性が高いとみている。

 去る6月9日、タイ・プーケットに南アフリカ国籍の20代男性がbody packerとして摘発され、彼のレントゲン写真がタイ税関局フェイスブック(Facebook)を通じて公開されたことがある。

 彼の体中からは1.49kgに達する115個のコカイン袋が出てきて、約1億6000万ウォン(約1600万円)分だと伝えられた。

 body packerは体内で麻薬袋が破れたら急死する可能性があるため、移動中の動きを最小限に抑え、食べ物を摂取しないという。

 実際、2019年にある日本人男性がメキシコシティから成田空港に向かっていた旅客機内で突然けいれんを起こし死亡した。彼の胃と腸には246個のコカインの包みが入っていて、移動中に袋が破裂して死亡したことが確認された。

 一方、警察はA氏が死亡した事実を通報した同居人を参考人として呼んで調べるなど、正確な麻薬搬入の経緯を捜査している。

 一時「麻薬清浄国」と呼ばれた韓国だったが、最高検察庁によると麻薬類事犯が2012年9255人から2021年1万6153人に2倍近く増えており、警戒心を高めなければならないという声が高まっている。

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