17万小額株主の歓声…「上場廃止」の危機、シルラジェンが明日から取引再開=韓国(画像提供:wowkorea)
17万小額株主の歓声…「上場廃止」の危機、シルラジェンが明日から取引再開=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国取引所のコスダック市場委員会が12日、シルラジェン(SillaJen)の上場維持と取引再開の決定をくだし、2年以上投資資金の回収ができなかった個人投資家にとっては一息つくことになった。

 これで同社の株主らは、2020年5月に上場適格性実質審査の理由が発生し、取引が停止された同社の株を2年5か月ぶりの13日から取引できる。

 金融監督院の電子公示システムによると、6月30日時点で同社の小額株主は16万5483人。小額株主の株所有率は66.1%に達する。取引停止直前、最後の取引日の株価は1万2100ウォン(約1247円)で、時価総額は1兆2446億ウォン(約1282億円)だ。

 一部の投資家は、取引が再開されるやいなや株価が急落する可能性を懸念している。実際、最近取引が再開されたコスダック上場企業の「HuM&C」は2日連続で安値を記録し、「Qurient」もやはり取引再開以降の2日間、株価が16~18%急落した。取引停止前に同社の株価が下落傾向だったという点もこのような憂慮を後押しする要素だ。

 同社は抗がん治療剤「Pexa-Vec」の臨床段階で株価が上昇し、一時コスダック市場の時価総額2位まで上がった。しかし、2019年8月、Pexa-Vec臨床中断のニュースが伝えられた後、株価は下り坂をたどった。

 一方、背任・横領疑惑で裁判を受ける同社のムン・ウンサン(文垠翔)前代表など経営陣と韓国取引所を相手に、同社の小額株主1074人は約5億ウォン(約5千万円)の損害賠償を請求中だ。小額株主らは取引再開の決定が出た後も訴訟を継続するか、検討中だという。
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