韓国のチョン・セヒョン(丁世鉉)元統一部長官は14日、「北朝鮮が米露、米中関係が悪いことを逆利用し2国から核保有国として認められようとしていることを、われわれが阻止しなければならない」とし、「中国、ロシアを引き入れ6者会談を再び開くべき」と主張した。

チョン元長官はきょうTBSの番組に出演し、「(北朝鮮が)米国との関係が悪化した中国とロシアの味方に付き、事実上核保有国として認められるための手順を踏もうとしているようだ」と述べた。チョン元長官はキム・デジュン(金大中)・ノ・ムヒョン(盧武鉉)政府当時に統一部長官を務めた人物だ。

チョン元長官は、韓国政府の北朝鮮非核化ロードマップである「大胆な構想」に対する全面的な修正が避けられないと指摘した。北朝鮮が核兵力を法制化したことで、非核化を前提に対話を模索するということが事実上不可能になった。

結局、北朝鮮の友邦国である中国とロシアとの外交的な協力が必要だというのがチョン元長官の説明だ。2003年8月当時、韓国、北朝鮮、米国、中国、ロシア、日本の6か国が集まり北朝鮮の非核化をはじめとした北朝鮮の開放問題について議論した。その2年後の2005年9月に北朝鮮の非核化および核拡散禁止条約(NPT)復帰などを骨子とする「9・19共同声明」を発表した前例がある。

チョン元長官は今月20日に国連総会で演説を行うユン・ソギョル(尹錫悦)大統領に向け、「『大胆な構想』を繰り返すのではなく、『米国が北朝鮮体制を崩壊させようとする場合には中国、ロシアが阻止するので核を放棄せよ』という形の交渉を始めることのできる何らかの糸口を演説に含めるべき」と助言した。

そして、「米国と協議をしながら進めるべき」とし、「そうした外交力を発揮する術を知るべき。そのためには(国家安保室の)メンバーチェンジが少し必要だろう」と付け加えた。
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