サムスン・コーニング・プレシジョン・グラスは26日、同日の理事会でサムスンコーニングを吸収合併することを決めたと明らかにした。合併比率はプレシジョン・グラス1対サムスンコーニング0.028とし、プレジション・グラス側が新株を発行しサムスンコーニング株と交換する形で進められる予定だ。

 サムスンコーニングは、1973年に米コーニングとサムスン電子の合弁で設立、ブラウン管用ガラスを主に生産してきた。プレシジョン・グラスは2000年に同社から分社し、液晶ディスプレー用ガラス基板を生産している。

 両社の合併は、ブラウン管市場の沈滞で成長停滞にあるサムスンコーニングの一部事業を整理した上で、関連事業をプレシジョン・グラスに統合し、中長期的な競争力を確保する戦略と思われる。プレジション・グラスは液晶用ガラス基板を主力としながら、サムスンコーニングの部品事業部門を吸収する。ブラウン管用ガラス事業は中国やマレーシア法人を中心に運営し、競争力を高める計画だ。今回の合併を通じ、事業多角化の足がかりを固めることになる。細部手順を経て、年末までに正式に合併を完了させる計画だ。

サムスンコーニングは世界的なブラウン管テレビ市場の衰退で業績が悪化しており、これを打開するため、すでに大々的なリストラを断行している。主力のブラウン管用ガラス事業は収益性が劣る国内(亀尾、水原)とドイツの生産ラインの稼動を中断し、フラットディスプレー用の部品や素材分野に事業領域を移行していた。この吸収合併でさらにリストラの速度を上げることになりそうだ。


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