世界保健機関(WHO)がサル痘に対して最高レベルの「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言したことを受け、韓国の保健当局は24日に危機状況評価会議を開き、国内の状況を確認することを決定した。

WHOのテドロス事務総長は23日(現地時間)に記者会見を開き、サル痘に対して緊急事態を宣言した。2020年1月の新型コロナウイルス発生以来の宣言だ。今後WHOは感染拡大を抑制するための研究と資金支援、国際的保健措置などを強力に進める。

サル痘はサル痘ウイルス(Monkeypox virus)感染による急性発疹性疾患だ。1958年にデンマーク国立血清学研究所が飼育猿から初めて発見し、1970年コンゴで初めて人間感染事例が確認されて以降、主に中央および西部アフリカの農村熱帯雨林地域で発生している。発熱、頭痛、リンパ節病症、腰痛、筋肉痛、筋無力症などをはじめ、1~3日後に顔を中心に発疹が現れるのが特徴だ。最近の致命率は3~6%と報告されており、現在のところアフリカ以外の発生国のうちで死亡者はいない。

サル痘は欧州とアメリカ地域を中心に拡大している。米国疾病統制予防センターが20日時点で把握している世界のサル痘患者数は72ヶ国1万5800人に達する。一方で、中東を除くアジア諸国では感染者の発生事例が最も少ない。6月26日時点で中東を除いたアジアで3人(シンガポール1人、台湾1人、韓国1人)の感染者が発生し、約1か月経った現在、4ヵ国11人(シンガポール6人、インド2人、台湾2人、韓国1人)の感染例が報告されている。韓国国内でも6月21日に初の感染者が報告されたが、18日の隔離を経て現在は退院している。

WHOはサル痘の危険度を欧州は高く、欧州を除いた世界は中間と、6月23日に開かれた第1回非常委員会の時と同様に評価した。韓国疾病管理庁はWHOによる国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態の宣言を考慮し、国内の感染状況を検証する方針だ。

現在、防疫当局は17の自治体の保健環境研究院にサル痘の試薬配布および診断・検査研修を実施し、サル痘の診断・検査体系を各自治体に配備し、5000人分の第3世代の天然痘ワクチンの海外からの供給契約を締結している。サル痘治療薬であるテコビリマット504人分は市や道の病院に供給して感染者の発生に備えている。

ペク・キョンラン疾病管理庁長は「サル痘発生国に訪問、または旅行した場合、帰国後3週間以内に感染が疑われる症状が出た場合、同居人を含む周辺の人々と接触しないよう注意しなければならない」とし、「その場合はただちに管轄保健所に申し出て、防疫当局の措置事項に従ってほしい」と述べた。
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