本格的な退勤時間を1時間ほど控えた午後4時30分頃、ソウル市ソデムン(西大門)駅近くは、比較的車両の流れが順調だった。
ここで1時間ほど、右折車両が「一時停止」をきちんと守るかを見てみた。 1時間でなんと76台の車両が、歩行者が横断歩道にいるか、または渡ろうとする意思をはっきり見せても、停止義務を守らなかった。
一か月間は啓導期間であるため、警察は法が変わった旨を周知することに焦点を置く状況だ。啓導期間でなければ、76台の車両は6万ウォン(約6300円)の罰金を払わなければならない。 76台の車両の罰金だけで456万ウォン(約47万円)に達する。これほどまだ運転者に慣れていない制度だ。
これまでは、右折車両は歩行者が横断歩道を渡っているときだけ、一時停止義務があった。この日から適用される新しい道路交通法は、歩道にいる歩行者が横断歩道を渡るのを待っていても、義務的に一時停止しなければならない。
一時停止を守る車両もまれにいたが、完全に停車する車は見つからない程であった。歩行者が横断歩道を渡ろうといているとき、さらに速度を上げ、横断歩道を先に過ぎるケースが多かった。
西大門駅からわずか200m離れた場所に警察庁が位置している。流動人口も多く、警察庁まで至近距離にあるところでもこの様子であり、人通りが少ないような場所では、より多くの車両が一時停止を守らない可能性が高いと見た。
一時停止義務を守らなかったある運転手は「今日から(新しい道路交通法が)適用されるのは知っていたが、身につかず完全停車が容易ではなかった」とし「習慣的になってしまった癖を、意識して直さなければならない」と述べた。
警察が道路交通法規を強化するのは、経済協力開発機構(OECD)に比べ、高い事故率および死亡率を下げるためだ。韓国の交通事故死亡者数は徐々に減少する傾向があるが、歩行者死亡事故率がOECD国家の中でも高い。
交通事故分析システム(TAAS)によると、韓国の交通事故死亡者のうち、歩行者は38.9%で、OECD加盟国の2番目に高い。OECD平均19.3%より2倍ほど多く、フィンランドの7.1%よりも、著しく高かった。
警察関係者は「前方信号が赤信号のとき、右折が可能な国家は多くない」とし「歩行者がいれば注意を払い、渡る意思が確認されれば停止すれば良い」と述べた。
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