4月30日、ヘラルド経済新聞によると、ソウル中央地裁は同日、「証拠隠滅と逃亡の恐れがある」として同銀行職員のA容疑者に対する勾留を認めた。
この日午後2時40分に令状実質審査(日本の勾留質問)を終えたA容疑者は取材陣に「(法廷で)容疑を認めた。物議をかもして申し訳ない」と謝罪した。
A容疑者は2012~2018年まで、3回にわたって会社の資金約614億ウォンを横領した疑いで、28日、警察に緊急逮捕された。
同銀行に10年以上在職したA容疑者は、企業改善部に勤めながら、旧大宇エレクトロニクスの売却に参加したイラン家電メーカーのエンテックハブに返すはずの契約保証金を着服したことが分かった。
警察はA容疑者の口座で資金の流れを把握、横領金の一部がA容疑者の弟にも流れたことが分かり、4月29日に同じ疑いでA容疑者の弟も逮捕した。
弟のB容疑者はニュージーランドにあるゴルフ場リゾートの開発事業を進め、約80億ウォンの損失を出したことが分かった。横領額614億ウォンの中で、A容疑者は約500億ウォン、弟のB容疑者は約100億ウォンを使ったものとみられる。
大型の横領事件が発生したにもかかわらず、数年間気づかなかった同銀行のずさんな管理が、批判の的になっている。
韓国経済新聞の4月30日付社説では、今回の事件について「600億ウォンという金額もそうだが、最初の犯行から10年もの間、銀行が横領を発見できなかったことに驚かされる。国内4大都市銀行の1つであるウリィ銀行が、10年間も内部職員の横領を把握できなかったことは憂慮を超え、大きな危機感を感じる」と指摘した。
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