国防部庁舎(資料写真)=(聯合ニュース)
国防部庁舎(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が6日の臨時閣議で、尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領が進めるソウル市内の青瓦台(大統領府)から同市竜山区の国防部庁舎への大統領執務室移転のための予備費支出を決定した。これにより移転計画は加速する見込みだが、閣議決定が尹氏側の予想より半月近く遅れたため、尹氏が5月10日の大統領就任直後に国防部庁舎で執務を開始することは事実上、不可能になっている。

 加えて、国防部が庁舎の1~4階に入る部署の引っ越しを韓米合同軍事演習の本演習(今月18~28日)以降に先送りしたことで、大統領執務室の移転作業もそれだけ遅れると見込まれる。国防部庁舎の1~4階には尹氏の大統領執務室と秘書室、記者室、報道官室、警護処などの主要施設が入る計画とされる。

 尹氏側の関係者はこの日、聯合ニュースの取材に、大統領執務室や記者室などの国防部庁舎への移転作業が終わるのは早くても6月になるとの予想を示した。尹氏が公邸として使う竜山区漢南洞の陸軍参謀総長公邸の改装工事も、就任日の5月10日までの完了は難しい見通しだ。

 一方、予備費支出の閣議決定により、国防部は庁舎の5~10階に入る部署の引っ越し作業を始められるようになった。尹氏側はここに、新設する官民合同委員会などのオフィスを入居させる計画だ。

 就任後、執務室移転が完了するまでの約1か月間、尹氏がどこで執務を行うのかにも関心が集まっている。尹次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会では、尹氏がソウル市鍾路区に置いている同委員会の事務所に自宅から通勤する可能性が高いとみている。


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