朝鮮中央通信は3月29日、平壌市内の大城百貨店で新型コロナ感染防止のための消毒作業が行われたと報じた=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
朝鮮中央通信は3月29日、平壌市内の大城百貨店で新型コロナ感染防止のための消毒作業が行われたと報じた=(朝鮮中央通信=聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党総書記)の公開活動の行動範囲が今年に入って広がっているのは、新型コロナウイルスを巡る防疫への自信の現れとする見方が発表された。 韓国情報機関・国家情報院(国情院)のシンクタンク、国家安保戦略研究院のキム・ホホン首席研究委員が1日までに公表した北朝鮮の新型コロナ対策に関する報告書で分析した。 報告書によると、金委員長の今年1月1日から3月7日まで公開活動の回数は15回だった。同じ期間、20年は9回、21年は31回で、回数としては特筆することがないものの、内容には大きな違いがあった。 21年は経済や市民生活に関する現地指導がなく、各種の防疫関連会議の主宰や、室内行事への出席が大部分だった。 今年は軍需工場の視察、平壌の和盛地区で行われた「住宅1万戸建設」の着工式への出席、咸鏡南道・連浦で行われた温室栽培を行う野菜農場の着工式への出席など室外での行事が相次ぎ、平壌を出ることや住民と交流する機会が増えた。 キム研究委員は北朝鮮が国境封鎖をはじめ徹底した防疫の原則を当分守るとみられるが、住民たちのたまった疲労感や不満を解消するために防疫政策を次第に緩和していくだろうと見通した。 また国際社会の人道的支援やワクチン提供も今後は受け入れる可能性もあると指摘した上で、韓国は新政権の発足を機に、北朝鮮の変化を綿密に観察しながら、南北関係改善のための突破口として積極的に活用する必要があると強調した。
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