宗廟広場聖域化事業の完成予想図=10日、ソウル(聯合)
宗廟広場聖域化事業の完成予想図=10日、ソウル(聯合)
ソウル市鍾路区に位置する宗廟前広場が、歴史と文化の空間に生まれ変わる。
 ソウル市は10日、宗廟広場で見られる各種の無秩序な違法行為を根絶し、周辺文化財を復元する「宗廟広場聖域化事業」を2010年にかけ進めると明らかにした。費用は42億ウォン(約5億3697万円)ほどを見込んでいる。

 宗廟は朝鮮王朝の王と王妃を祭った儒教祠堂で、その独特な建築様式を認められ1995年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界文化遺産に登録された。しかし、その出入口となる宗廟広場では、露店の違法営業、高齢者を対象とした売春行為の勧誘、集会・デモなどが後を絶たない。

 このため市は鍾路区とともに4月に宗廟広場聖域化の方針を定め、取り締まり要員を常駐させ露店商などの撤去を行うとともに、無料給食所を近隣の老人福祉センター3か所に分散し移転した。公演場として利用され騒音の原因となっていた国楽亭は撤去し、大型バス駐車場を広場の外に移すほか、警察と合同で売春勧誘の取り締まりも行った。年末までに、国楽亭、大型バス駐車場、無料給食所跡地を緑地に造成し、来年1月には飲食物や酒を販売する売店・自動販売機も完全撤去するなど、聖域化第1段階事業を完了する方針だ。

 第2段階は来年から2010年にかけて各種文化財復元に焦点を当てて進められる。宮殿や陵の前に建てられた「紅一門」、馬から下りる地点に築かれた「下馬碑」、宗廟を訪れた国王が利用した「御井」などの復元・新規造成・整備を行う。噴水台や管理事務所、オブジェなど不要な施設については撤去するか場所を移す。


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