ツイッター上に中国の人権問題批判の「ハッシュタグ」が氾濫…実は「中国サイバー軍」のしわざ?(画像提供:wowkorea)
ツイッター上に中国の人権問題批判の「ハッシュタグ」が氾濫…実は「中国サイバー軍」のしわざ?(画像提供:wowkorea)
ツイッター上に「#GenocideGames」(ジェノサイド大会)というハッシュタグをつけた投稿が大量に出現しており、中国が意図的に行っているのではないかという指摘が出ている。「ウォール・ストリート・ジャーナル」が伝えた。

 報道によると、クレムソン大学の分析で昨年10月20日から今年1月20日までの間、「#GenocideGames」というハッシュタグのついたツイートは13万2000件に上ることが分かった。「#GenocideGames」は北京冬季五輪開催を前に人権活動家らが新疆ウイグル自治区の人権問題を訴えるために使用してきたハッシュタグだ。

 クレムソン大学のリンヴィル教授とウォーレン教授は、10月以降になされたツイートは中国政府を批判するものではなく、ハッシュタグと全く関係のないものが多く含まれていた。そこから、人権活動家による批判を防ぐために、中国側が故意に大量のツイートを投稿しているのではないかとしている。

 このような同一のハッシュタグによる大量ツイートは、そのハッシュタグの効果を薄めるためになされることが多い。ハッシュタグと関係のない内容をツイートすることで閲覧者を混乱させ、批判や抗議が集中しないようにすることが目的だ。

 また、両教授によると、このようなツイートが大量に行われると、ツイッターの管理システムによって削除される場合があるという。中国側から発信されたと思われる今回の大量ツイートは、それを狙っている可能性もあるとしている。

 クレムソン大学の調査によると、同ハッシュタグのついたツイートの67%がすでに削除されている。ツイートの内容は個人的な約束に関するものやアメリカンフットボールに関する話題など、新疆の人権問題とは関係のないものが大部分を占めていた。

 「ウォール・ストリート・ジャーナル」は「#GenocideGames」をハッシュタグとしたツイートを行ったアカウントを分析した結果、発信者が中国人や中国系住民が欧米風の名前を使用して投稿したものと推測している。

 ある人権活動家は「これは中国政府の作戦の一環であり、この問題(人権問題)を混乱させ、彼ら(中国政府)の新疆問題への主張を通すことを目的としたものだ」と話す。

 ネット上のフェイクニュースを研究しているスタンフォード大学のディレスタ教授は、1日のうちに大量のアカウントを作成するのは中国サイバー軍の常套手段だと指摘した上で、「これまでも香港デモ、台湾総統選挙、新型コロナウイルス、新疆問題などでこの手法が使われてきた」と述べた。
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