「息子を就職させてあげる」…時効成立3か月前に検挙された詐欺師=韓国(画像提供:wowkorea)
「息子を就職させてあげる」…時効成立3か月前に検挙された詐欺師=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国の検察が9年間放置されていた詐欺事件を公訴時効の成立する3か月前に裁判にかけた。検察は、自身も忘れていた事件の犯人を捕まえてくれたことに感謝するという被害者から感謝の手紙を受け取った。

1日法曹界によると、クァンジュ(光州)地方検察は詐欺の容疑を持たれていたA被告を昨年11月17日に在宅起訴した。この事件は3か月後のことし2月24日に公訴時効を迎える予定だった。

A被告は、「息子を就職させてあげる」として被害者のBさんから3000万ウォン(約286万円)相当の金品を受け取った容疑を持たれている。この事件は2012年2月ごろに告訴状が出され、検察による捜査が続けられたものの、Bさんの入院などにより9年間起訴中止された。

ところが最近になって検察はA被告が入院した病院の主治医と面談し、所見書などの診療記録などを検討する過程を経て、A被告の健康状態が現在は改善し実質的な取り調べが可能な状態であることを確認し、事件を再起した。

検察の再起後もA被告は入院を理由に検察の出席要求に応じないなど、捜査に支障をきたした。検察は病院を直接訪問しA被告が調査を受けることに健康上の問題がないことを確認し、病院側の協力を求め病院内に調査室を設けるまでに至った。検察は病院内の調査室でA被告を調査し、A被告にBさんの息子を就職させる能力がなかったという決定的な陳述を確保し、詐欺容疑の成立が認められることを確認した。

9年間事件が処理されなかったことでBさんは事実上、自暴自棄の状態だったという。Bさんは検察で行われた被害者面談の際に、むしろ自分を責めたと伝えられた。

検察からA被告の起訴について聞いたBさんは、「私すら忘れていた事件を最後まであきらめず犯人を捕まえてくださって感謝します」という趣旨の感謝の手紙を検察に送った。
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