新型コロナウイルス感染症、オミクロン株への懸念が高まっている中、全国の大手スーパーや百貨店などの防疫パスが解除されてから、最初の週末を迎えた。市民はブレイクスルー感染に恐怖を感じる中で、ころころ変わる防疫パス関連の措置について首をかしげた。
スーパー、百貨店など、6つの施設で防疫パスを完全に解除
17日、韓国政府は、△読書室、スタディカフェ△図書館△博物館、美術館、科学館△百貨店、大型スーパーなど、大型店舗△塾、△映画館、公演会場など、6つの施設で防疫パスの解除を決定し、18日から開始された。韓国政府は、該当する施設がマスクを常時着用し、唾液を排出する活動が少ないことから、防疫パスの解除を決めたと説明した。
週末に不特定多数の人が利用する施設を訪れたところ、ほとんどの市民はマスクをしっかりと着用していた。店舗の入り口では、QR認証のためスマホを取り出す一糸乱れぬ姿が見られた。店員は認証待機による混雑を防ぐため来店客への案内を行っていた。ソウル市チュン(中)区ソゴンドン(小公洞)にある百貨店で働く、セキュリティスタッフは「先週に比べ、長い行列や混乱が減った。スマホに慣れていない高齢者も安心コールを使用してすぐに入店することができ、スムーズな出入りが行われている」と説明した。
ただ、防疫パスの運用などについては「まだ混乱がある」という反応を示している。デパートを訪れたキムさん(26)は「まだ感染者が増加しているのにも関わらず防疫パスを緩和しているのではないか。政府が曖昧な対応を取っているように思う」と話した。また、他の訪問客チョンさん(31)は「ワクチン未接種者と一緒にいることは不安だと考える人もおり、防疫パスが必要だとは思う。今後は運用範囲などをはっきりすべきではないか」と意見を述べた。
また、大手スーパーや百貨店内のフードコートなどでは、依然として防疫パスを運用しており、混乱している人も見られた。店員は「QRコードで入店する人ほとんどの人は、ワクチン接種が完了しており、データをすべて登録しているため防疫パスと大差ないように感じる。ただ、なぜデパート内のフードコートやレストラン街で防疫パスを運用するのかと尋ねる高齢者がいるなど、判断に迷う人もいる」と話した。
「オミクロン株の感染者が増加しているが、防疫パスは解除?」 疑問も
多くの人が訪れる大規模施設では防疫パスが解除されたが、オミクロン株の優勢種化に伴い感染者が大幅に増えており、クラスターを懸念する向きもある。中央防疫対策本部(中対本)によると、23日、新型コロナウイルスの新規感染者は7630人にのぼり(午前0時基準)、2日間連続で7000人を超え、過去2番目に多い。
ソウル駅のある大型スーパーを訪れたコさん(41)は「ワクチン接種は完了しているが、スーパーで防疫パスが解除されたことは知らなかった。ワクチンを接種すれば、安心して生活できなければならないのに、現在の制度がそうした役割を果たせずにいるようだ」と述べた。
懸念する声は映画館でも上がっている。映画館を訪れたペさん(28)は「上映中にマスクを下ろしても気付かない。防疫パスが解除されたため、飲み物を飲む時に不安を感じることもある」と話した。また、他の来店客チョンさんも「映画館はスーパーと違って生活必須施設ではないのに、公演会場と一緒に除外されたことは理解しにくい部分もある」と批判した。
一方、韓国の防疫当局はオミクロン株の優勢種化が確実となれば、2月初旬には防疫システムを「オミクロン対応プロセス」に切り替える可能性があるとしている。さらに、今月末の日本の旧正月にあたるソルラルの連休を控えているだけに、新規感染者急増の可能性も念頭に置いて対応する計画だ。
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