中国の国家統計国が17日に発表した人口データによると、2021年の中国の人口は前年末と比べ48万人増加した。しかし、出生数は低下している。
中国の政府機関・国家衛生健康委員会人口家庭司の楊金瑞司長は、出生数の低下は複数の要因によるものだと指摘した。
楊司長は主な要因として、一つ目に「出産適齢期」の女性の人口が減少していることを挙げた。2021年の人口データでは、20歳から34歳の女性人口は前年に比べ473万人減少している。
二つ目には、若年層の結婚・出産に対する考え方の変化を挙げた。結婚・出産の主力となる1990年代以降に生まれた世代は大部分が都市部で生まれ育った。彼らは社会に出るまでの教育期間が長く、就職活動においても激しい競争にさらされている。そのため、結婚や出産を後回しにしている人が多く、生涯結婚をしない女性も増加すると思われる。
三つ目の要因には、子育て・教育コストの増大が挙げられた。経済の発展に伴い、中国国内の住居費・教育費が跳ね上がっている。そのため、子どもを欲しいと思っている若年層の多くが躊躇(ちゅうちょ)している状況だという。
また、楊司長は新型コロナウイルスの感染拡大も一定の影響を与えたと見ている。
楊司長は「人口再生産の周期は長く、影響を与える要素も多いため、人口政策決定のプロセスは非常に複雑だ。現在、(政府は)『子ども3人政策』に加えて出産促進のための関連政策を打ち出している状況」と述べ、その例として中国各地で出産休暇を30日から90日に延長していることなどを挙げた。
しかし、楊司長はこれらの政策について「短期的にはっきりとした効果が表れる可能性は低い」と断言している。
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