1時間半でPCR検査できる時代の幕開け、韓国シージェンが迅速大量キットを販売へ

分子診断専門企業のシージェン（Seegene）は19日、新型コロナウイルスの検査時間を3分の1に短縮した新たな診断キットを販売したと発表した。

同社はPCR検査を1時間半に短縮した「Allplex（TM） SARS-CoV-2 fast PCR Assay」を開発した。同製品は、検査設備を追加せずとも現在より検査量を3倍以上拡大でき、迅速な大量検査にもっとも適した製品として期待されている。

今月末に販売予定の同製品は、新型コロナウイルスを判別する遺伝子3種（E、RdRP、N gene）をターゲットとする。これにより変異株かどうかに関係なく、感染の有無を正確に識別可能だ。

検査時間を大きく短縮できた背景には、シージェンが自社開発した酵素を初めて適用しPCRの所要時間を2時間から1時間に減らしたことがある。また核酸の抽出過程なしですぐにPCRが進められるように設計し、全体の検査時間を3分の1へと大幅に短縮した。

検査時間が短縮したにもかかわらず、正確度は優れている。同社は「7か国、17機関で治験を実施した結果、新型コロナウイルス検査において今回の新製品が競合の類似製品と比べても同等レベル以上の正確度をみせた」と話した。