「勉強だけでも忙しいのに…」 振り回される、青少年防疫パス=韓国(画像提供:wowkorea)
「勉強だけでも忙しいのに…」 振り回される、青少年防疫パス=韓国(画像提供:wowkorea)
「本当は4つの学習塾に通っていたんですが、2つに減らしたんです。今後は塾ではなく、インターネット講義に切り替えます」

18日、ソウル市内の学生街で出会った高校1年生のチェさん(17)は、政府が青少年防疫パスの導入を強行したため、学習塾の代わりにオンライン授業に切り替えることにした。学習塾は防疫パスの対象から一旦外れたが、今後裁判所の判決によって状況が変わってくるためだ。彼は「両親と相談の上、学習塾をやめてインターネット講義に切り替えた」、「レストラン、カフェ、インターネットカフェなどは防疫パスの対象なので周りの友人は仕方なくワクチン接種を受ける雰囲気」だと話した。

教育部(文科省に相当)は同日、ワクチン接種後、ひどい副反応のある若者を対象に治療費1000万ウォン(約96万円)を支援すると発表した。ワクチンとの因果関係を認められず、国家補償が受けられなかった人が対象となる。しかし、当事者である若者らの反応は冷ややかだ。ワクチン未接種だというキム・ドヨンさん(17)は、「まだ裁判所の判決前なので、できるだけ先延ばしにしている」、「副反応が出た人には最大1000万ウォンを支援するというが、それは自分にはあまり響かない」と話した。

この日訪れたソウル市内の学習塾や読書室などは、入り口でQRコードをかざすか、手書きの名簿記入だけでも利用できた。政府がこれらの施設を防疫パスの適用対象から除外したためだ。ある施設の入り口のドアには「入室時、防疫パス不要」という案内が目立っていた。

一方、若者が多く訪れる飲食店やカフェ、インターネットカフェ、カラオケなどは引き続き防疫パス適用対象となっている。高校1年生のシン・ジェヨンさんは「外でごはんを食べたいとき、ワクチンを打っていないと飲食店に入れないので、仕方なくワクチン接種をした」と話した。

防疫パスは、コロナ感染を防ぐための最小限の安全対策だという声もある。クォン・カウンさん(17)は「学習塾などに防疫パスが適用されなければ、ワクチン未接種の友人とも一緒に通うことになってしまう」と心配する。高校2年生のチェさんも「一緒に塾に通う友人はみんな接種済なので安心できる」と話す。

保護者らは「右往左往する」青少年防疫パスの適用指針がわかりにくいと訴える。政府は学習塾や読書室などを防疫パス適用施設に含めていたが、裁判所の判決によって効力が停止すると、これらの施設に対する防疫パス適用をストップした。ソウル市内に住むキムさん(51)は「裁判所の判決が出るまで、青少年防疫パス政策は先延ばしになりそうだ」と話した。春から高校3年生になる子を持つチェさん(50)は「しっかり勉強に専念しなければならない時期なのに、ワクチン接種にまで神経を使わなければならず苛立たしい」と心境を吐露した。
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