防疫当局によると、13日に到着するパクスロビドは14日から処方される見込みだ。韓国政府は薬の到着を前に12日午前、経口薬導入と合わせ、処方の対象と供給、使用基準などを公開する予定だと11日明らかにした。
政府は今月5日、韓国ファイザーと40万人分の経口薬パクスロビドの追加購入契約を締結した。韓国ファイザーと76万2000人分、韓国MSDと24万2000人分など、計100万4000人分の経口薬購入契約を済ませている。
政府は経口薬の新規導入で、自宅療養患者の治療に大きな助けとなり、オミクロン株への防疫や医療対応にも寄与するものと期待している。また、オミクロン株の感染拡大など防疫や医療対応の状況、韓国内外の治療薬の開発状況や臨床結果などを考慮し、治療薬の活用方策と購入計画を引き続き検討していく予定だ。
食品医薬品安全処は先月27日、パクスロビドの緊急使用承認と共に、「臨床実験の結果、コロナ患者の入院・死亡予防(デルタ株基準)に88~89%の効果を示した」と説明した。また、今月7日に中央事故収拾本部が開催した「オミクロン株発生の見通しと今後の課題」討論会でも自宅療養患者の入院と重症化率を30.87%減少させるものと予想した。
カチョン(嘉泉)大学医科大学予防医学科のチョン・ジェフン教授は「経口薬導入時、3月中旬には入院と重症化率をパクスロビドが55%減少させる」とし、「十分な量の確保が必要だ」と話した。
パクスロビドはたんぱく質分解酵素(3Cプロテアーゼ)を遮断し、ウイルス複製に必要なたんぱく質の生成を防ぎ、ウイルスの増殖を抑制する医薬品だ。セルトリオン社が開発した韓国産抗体治療薬「レキロナージュ」と比較すると、対象患者は高リスクの軽症者や重症患者と類似するが、投薬方法が静脈注射と経口服用という違いがある。レキロナージュは病院へ行き60分間静脈注射で投与するが、パクスロビドは自宅療養時、患者自ら服用することができる。また、保管方法も2~8度の冷蔵保管が必要なレキロナージュと異なり、パクスロビドは15~30度の室温保管が可能で利便性がある。
韓国政府はパクスロビドを年齢や基礎疾患などで重症化リスクの高い軽症者や中等症の成人および小児(12歳以上、体重40キログラム以上)の患者を対象に処方する方針だ。用法・容量はニルマトレルビル2錠とリトナビル1錠ずつを1日2回12時間ごとに5日間服用する。新型コロナウイルスの陽性判定を受け、発症後5日以内の早い段階で投与する計画だ。
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