先日、米国の先住民ショショーニ族の活動家が「米政府が先住民の居住地域で900回の核実験を行い、ジェノサイド(集団虐殺)を試みた」と主張したことを受け、中国外交部の汪文斌(おうぶんひん)報道官が「米国式人権」の二面性を批判している。

 報道によると、2009年以前の40年間、米政府は先住民ショショーニ族の居住地域で928回の核実験を行い、62万トンの放射性降下物を発生させた。これは広島に落とされた原子爆弾による放射性降下物の約48倍にあたる。ショショーニ族側の主張では、米政府の核実験により数千人が死亡し、多くの住民がガンなどの病気を患ったが、米政府は彼らの健康問題に関心を払っていないという。

 これについて、汪報道官は「ショショーニ族ら米国先住民の方たちに深く同情する」と述べた。その上で、米国が歴史上さまざまな方法で先住民に対する虐殺・追放・同化などの人権侵害を行ってきたとし、早くから事実上のジェノサイドを行ってきたと批判した。

 さらに、「米国先住民の歴史は『米国式人権』の真の姿である。それは、他人の人権をはく奪して自身の利益を得るというものだ」と発言した。

 そして「米国政府がしなければならいことは、『人権』という武器をかざして他国に対し横暴にふるまうことではなく、自国が先住民に対して犯した数々の罪を心からざんげし、実際の行動で過ちを正し、亡くなられた先住民の方々の魂を慰め、今生きている先住民の方々の基本的人権を保障することだ」などと主張した。
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