8日、韓国メディアのニューシスは「金融投資業界などによると、オステムインプラントの株取引が停止されたことで、小口株主らの憂う声が後を絶たない」と報じた。
ネット上の掲示板には、「どの銘柄よりも業況と業績に対する信頼があったのに」、「上場廃止になるのか、取引が再開されても株価が回復するか疑問だ」、「小額でも返ってくるか」など、怒りの中でも希望を求める声が相次いでいる。
今回の事件は同社に勤めていた職員が、1880億ウォンを超える会社資金で株に投資し、その後に投資金を回収して逃走したため問題が浮き彫りになった。時価総額2兆ウォン(約1,930億円)を超えるコスダック優良株で発生した、類のない横領事件だ。横領額が会社自己資本対比91.81%に当たる。小口株主は昨年第3四半期末の時点で1万9856人に達した。外国人投資家の持ち株率は43%前後を記録している。
一方、各銀行では同社の状況をモニタリングし、同社が組み込まれたファンドの販売を中止した。信用格付けの再評価に乗り出すなど、対策措置に追われている。
7日、マネーSによると、農協銀行は、同社が組み込まれたファンド商品の新規加入を中止することにした。加入が中断されたファンドは計29件に上る。農協銀行関係者は「投資家を保護するために決定した」と説明した。
ハナ銀行は今月5日、サムスンコスダック1501.5倍レバレッジ証券(株式-派生型)CEファンドをはじめ、投資資産に同社株が1株でも入っている77ファンドの販売を中断した。ハナ銀行側は該当ファンドに加入した顧客に「事後管理のレベルで該当ファンドの新規加入を中断する」というメッセージを送った。
ある都市銀行関係者は「オステムインプラントの自己資本金のうち相当部分が横領され、信用格付けの再評価は避けられないものとみられる」と述べた。
会社側では前代未聞の横刑事件が起きたにもかかわらず、職員が行方をくらました翌日の昨年12月31日になって、初めて横領の事実を確認したと説明している。財務チームから毎日提出される残額証明書が、全部偽造されていて把握できなかったという。
しかし、職員が会社の資金に手を出したのは、昨年3月からだ。一度に50億ウォンずつ2度にわたり、100億ウォンを会社の口座から自分の口座に移したり返したりして会社の反応を見ている。職員は会社が気づかないのを見て、5回に分けて450億ウォンを引き出し、昨年10月に1430億ウォンを一度に引き出した。
同社は、韓国で最大手のインプラント企業だ。コスダック時価総額23位の上場企業でもある。大手の上場企業であるにもかかわらず、このような横領事件が発生した。会計の透明性が低いのは、内部の管理統制がずさんだという証拠だ。
現在、共犯者がいるかどうか調査中だが、もし個人の犯行ではなく組織的犯罪なら、問題はさらに深刻になりかねない。
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