米退職者が過去最多…コロナ時代「長い退職行列」

米国の退職者数が過去最多を記録した。コロナ以降、会社員が転職を模索する過程で退職が相次ぎ「長い退職行列（Great Resignation）」現象が深刻化したのだ。

　米労働部が4日（現地時間）に公開した求人・転職報告書（JOLTS）によると、昨年11月の米国の自発的な退職者（quits）数は453万人で、前月比8.9%急増した。2000年12月に統計を取り始めて以来、最も高い数値だ。同年9月（436万人）の史上最多値を上回った。

　退職率は3.0%だった。これは同年9月と同じ歴代最高記録だ。

　レジャー・接客業だけでも昨年11月に100万人以上が職場を離れた。そのうち92万人は宿泊・飲食業だった。ニューヨーク・タイムズは「主に低賃金業種の労働者が、労働環境の良い新しい仕事を探している」と伝えた。卸・小売り・交通業（100万人）、教育・健康サービス業（66万人）、製造業（29万人）、建設業（21万人）などで人材流出が多かった。

　ブルームバーグは「（雇用市場で）休職者より求人がはるかに多く、転職しやすくなった」とし「退職行列が深刻化した」と診断した。採用サイト「グラスドア」のダニエル・チャオ首席エコノミストは同紙に対し、「雇用主の需要は依然として高く、人材争奪戦が激しくなった」と指摘した。