不正蓄財で会社の資金数百ウォンを横領したとして、特定経済犯罪加重処罰法上の背任と横領の容疑で起訴され、1審で懲役3年の実刑判決を受けた現代自動車グループ会長の鄭夢九(チョン・モング)被告に対する控訴審が、6日にソウル高裁で開かれた。
 ソウル高裁は、鄭被告に懲役3年・執行猶予5年の判決を言い渡した。あわせて2013年までに8400億ウォン(約1031億円)を出資し低所得層向け文化施設の建設や環境保全事業を行うこと、順法経営をテーマとした全国経済人連合会(全経連)講演を行うことなどを柱とした社会奉仕命令を下した。

 検察は控訴審で鄭被告に対し、懲役6年を求刑していた。高裁は系列会社の不正蓄財と横領、現代宇宙航空、現代鋼管、自動車部品会社ボンテックへの有償増資過程での背任など、控訴事実をいずれも有罪としている。執行猶予判決の理由については、過去に企業の簿外資金蓄財の慣行が存在したこと、不正資金のうち個人的に使用した金額が少ないこと、犯行への関与が小さく犯行後は透明経営に向け努力したことなどを考慮し、1審の量刑を重過ぎるとした被告の主張を受け入れたと説明している。

 鄭被告は、2001年以降に約1000億ウォンの簿外資金を蓄え横領したほか、系列会社に編入される企業の株式を息子の鄭義宣(チョン・ウィソン)起亜自動車社長らに安値で譲り渡し、起亜自動車に損害を与えた疑いなどで起訴されていた。


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