中国国内の報道によると、少女は現在小学1年生だという。動画の中で少女が「私は北京語がうまくできない。標準的じゃない」と言うと、保護者らしき大人の声が「じゃあ、勉強しなさい」と回答。さらに、「口をやけどしてるのか?」とからかうと、少女は「読み間違えるのが怖い」と泣きそうな声で答え、大人が笑う様子が映されている。
報道によると、この動画は10月24日に四川省で撮影されたもの。北京語の発音がうまくできず、大人に「口をたたかれる」のを恐れた少女はとうとう号泣してしまう。
この動画が海外在住の中国系住民のあいだで論議を呼んでいる。重慶市出身でアメリカ在住の男性は「多くの友人がこの動画を見て怒っている」と言う。彼は「子どもたちは学校の授業で北京語を使う以外は、現地の方言(四川方言)を使うのが普通であり、それが彼らのアイデンティティを育む。それをいけないこととして抑えつけることは、本当に許せないことだ」と話す。
中国の報道によると、四川省政府は今年9月に「公的機関の公務員は業務において絶対に北京語を話さなければならない」と通告。また、重慶市政府は近年「公的機関、メディア、教育界、公共サービスの4分野において北京語の使用を推進する」という「提案」をしている。
広東省潮州市出身でカナダ在住の男性は、「政府は公共サービスの言語を北京語に切り替えることで、事実上方言の使用空間を狭めようとしている」と話す。彼は少女の動画を見て「とてもつらい」とし、「中国政府の北京語普及政策のもとで、広東語・福建語・上海語・モンゴル語・朝鮮語・ウイグル語などの言語が危機に瀕している」と警鐘を鳴らす。
少女の動画はツイッター上で「地元主義者」の怒りを買っており、中国政府の強引な北京語普及政策は「文化的ジェノサイド」「腐敗した帝国の俗悪な政策」といった声も上がっている。
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