バーチャルヒューマン、広告や芸能界で注目=韓国(画像提供:wowkorea)
バーチャルヒューマン、広告や芸能界で注目=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国では、人間にうり二つのバーチャルヒューマン(人間にそっくりな姿をしてリアルに動くCG)が広告や芸能界で一躍注目されはじめている。

キム・ジンス の最新ニュースまとめ

 昨年8月に、韓国初のバーチャル・インフルエンサー「ロジ(Rozy)」が誕生し話題になったが、今年は男性のバーチャルヒューマンも登場、流通業界などで関心を寄せているという。

 21日、韓国メディアのヘラルド経済新聞によると、AIカルチャー・コンテンツ企業のクレオン(klleon)が、最近同社のインスタグラムで男性のバーチャルヒューマン「ウジュ(Woo Ju)」の新しい写真を公開した。

 ウジュは2001年生まれで今年21歳という設定だ。仮想のカメロ大学電気電子工学科に在学中で、趣味はスポーツ、登山、 読書、ホームベーキングなど。自然や環境を大切にするMZ世代(ミレニアル・Z世代、1980年代~2000年代初め)の特性を積極的に反映した。

 一方、韓国では、すでにインフルエンサーとして活動し、広告業界で影響力を発揮しているバーチャルヒューマンもいる。

 ソウル経済新聞は同日、バーチャル・インフルエンサーの「ロジ(ROZY)」が、芸能人たちが活躍してきたゴルフウエアの広告市場で影響力を広げていると報じた。

 流通業界によると、新たなゴルフウエアとして「マーティンゴルフ」ブランドを発表した(株)スーペリアが、今月初めにサイダース・スタジオエックス(SIDUS Studio X)のバーチャル・インフルエンサー「ロジ」をモデルに抜擢したという。ロジは最近、インスタグラムに 「ラウンドは初めてだけど、 すごく面白い! 時間はあっという間に過ぎてしまう」という書き込みとともに、ゴルフ場で撮った、笑みを浮かべた記念写真を掲載した。

 ロジは昨年8月、サイダース・スタジオエックスが制作したバーチャルヒューマン。本名はオ・ロジ、年齢は永遠に22歳だ。大衆に名が知れわたったのは、7月に公開された保険会社「新韓ライフ」の広告からだ。「本当の人だと思っていた」という反応が続く中、ユーチューブに上げられた15秒と30秒の動画は1674万回の閲覧数を記録した。

 一方、新韓ライフの広告が旋風を巻き起こしたことで、広告の提案も殺到しているという。先月10日には、シボレーの電気車「ボルトEUV」のモデルとして活動を開始し、バンヤンツリーホテルやグッチ、サムスン電子など、分野を問わずにモデルを務めている。

 ロジは、ネットフリックスを含む多数の芸能番組やドラマの出演も検討中だ。

 20日、通信社のニュース1によると、ロジを制作したサイダース・スタジオエックスのキム・ジンス取締役は、最近メディアとのインタビューでネットフリックスを含む多数の制作会社と芸能番組やドラマの出演を協議中だと明らかにした。これまでSNSを中心に活動してきたバーチャルヒューマンの領域が、「スクリーン」まで広がるのも時間の問題だ。

 バーチャルヒューマンの領域は、これだけではない。

 毎日経済新聞は18日、ゲーム業界によると、韓国のゲーム会社がゲームのキャラクターとして活用するために、バーチャルヒューマンを制作し、事業範囲をエンターテイメントまで広げていると報じた。最初からバーチャル・アイドルとして活用するため、キャラクター開発に乗り出す会社もあるという。

 業界関係者は「よくできたバーチャルヒューマンは、広告だけでなくゲームやエンターテイメントなど、多方面で活用性が高い」とし、「セレブに成長させてファンダム(特定ファンの集まり)が確保されれば、今後登場するメタバース(ネット上の仮想世界)ゲーム、コンテンツ、プラットフォームなどに連携する場合、利用者の確保が容易になるという利点がある」と説明した。

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