アフガンの20歳女性ユーチューバーがテロで死亡…テロ数日前に最後の映像を撮影「今のカブールでの生活は本当につらいもの」

アフガニスタンでユーチューバーとして活動中だった20歳の女性が、今月26日にカブール国際空港で起きたテロに巻き込まれて死亡していたことが分かった。

　最近、YouTubeの「Afghan Insider」というチャンネルでユーチューバーとして活動していたNajma Sadeqiさんを含めて少なくとも170人がテロによって死亡したことを米・CNNが伝えた。

　Najma Sadeqiさんは、テロ発生の数日前にYouTubeを通じてタリバン掌握後のカブールの暮らしについて説明し、最後の映像を撮影していた。彼女は映像で「今のカブールでの生活は、自由と幸福を享受した私たちにとって本当につらいものだ。この映像を通じて最後のあいさつをしようと思う」と述べた。

　CNNは、YouTubeがタリバンの再執権前までアフガニスタンの初期民主主義の光のようなプラットフォームだったと評価した。実際にチャンネル「Afghan Insider」はアフガニスタンの若いコンテンツ制作者にスポットを当て、Najma Sadeqiさんのようなユーチューバーの生計を保障したりもしていた。

　タリバンの掌握後、アフガニスタンのユーチューバーの展望は暗くなった。

　Najma Sadeqiさんの仲間のユーチューバーは、CNNのインタビューで「YouTubeの収益を通じて私が我が家の生計を維持していた。もう外出するのも怖い状況で、我々は収益がない」と伝えた。

　YouTube活動が困難なのは、女性だけではない。

　チャンネル「Afghan Insider」のリポーターの1人がカブール空港での放送中に攻撃される事件まで起きた。仲間の1人は「この何週間で全てが変わった。私たちはこれ以上、新しい映像を作ることはできない。攻撃されるから怖い」と心境を吐露した。