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「家族の命のため」 アフガン現地職員ら391人が韓国へ
【ソウル聯合ニュース】韓国政府は25日、イスラム主義組織タリバンが実権を握ったアフガニスタンで韓国政府に協力していた現地スタッフとその家族約391人(76世帯)が、26日に仁川国際空港に到着する予定だと発表した。約100人の子どもも含まれているという。外交部の崔鍾文(チェ・ジョンムン)第2次官がオンライン会見で明らかにした。 韓国政府が人道的理由で紛争地域の多数の外国人を国内に移送するのは今回が初めて。 崔氏は移送する現地スタッフらについて、「数年間、在アフガニスタン韓国大使館、韓国国際協力団(KOICA)、(首都カブール郊外にある)バグラムの韓国病院、バグラムの韓国職業訓練院、チャリカの韓国地方復興チームで勤務した」として、「難民ではなく特別功労者」と強調した。 現地スタッフらを受け入れる背景について、「韓国に協力した人たちに対する道義的な責任、国際社会の一員としての責任、人権先進国としての国際的な地位、他国も同じ立場に直面したアフガン人を大規模に国内に移送したことなどを勘案した」と述べた。 韓国政府は2001年、テロとの戦いでアフガニスタンに侵攻した米国の要請を受け、非戦闘部隊を派遣した。軍部隊は07年12月に撤収したが、政府は国際社会とともにアフガニスタン再建を支援し、多数の現地人を雇用してきた。 現地スタッフらはタリバンの政権掌握を受け、身の危険を感じて韓国行きを要請した。 韓国政府は8月初旬から民間航空機を使った国内への移送を進めてきたが、アフガニスタン情勢が緊迫し、23日に軍の輸送機3機を派遣した。 韓国大使館で2年4カ月間勤務したアフガニスタン女性は「家族の命を救うため、韓国に行くことを決めた」と語り、韓国政府に謝意を示した。 当初、韓国行きを希望したのは427人だったが、うち36人はアフガニスタンに残留するか第三国に向かうことにしたという。 391人は現在、カブール国際空港に集まっていて、パキスタンを経由して韓国入りする。 韓国入国後は新型コロナウイルス検査を受けた後、中部・忠清北道鎮川にある国家公務員人材開発院に滞在する予定だ。同施設での滞在期間は6~8週間という。 現地スタッフらには短期ビザを発給した後、長期滞在ビザに変更する。 韓国政府はタリバン関係者など危険人物は含まれていないと強調した。友好国との情報共有などを通じて対象者の身元を確認し、韓国に滞在する期間にも人権を侵害しない範囲内で改めて身元を確認する方針だ。 ただ、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、文化的にも異質感があるアフガニスタン人が入国することに反対する声が上がる可能性もある。受け入れ先の鎮川の宋起燮(ソン・ギソプ)郡守(首長)は「コロナ拡大や革新都市としてのイメージダウン、地域経済の停滞などを懸念する声が大きい」と述べた。