地下鉄の車両内に防犯カメラがないことも知らずに誰かに自分自身を助けてくれることを願ったという20代の女性Aさんは、韓国のソウルの地下鉄1号線で初対面の男性にセクハラ性暴言を吐かれ、凶器で威嚇されたという記憶を思い返した。生涯トラウマとして残るだろうというAさんは、「2021年に韓国でこんなことが起きるということが信じられない」とし「電車の中に防犯カメラがないなんてありえるのか」と怒りの心情を吐き出した。
先立ってイーデイリーは、今月25日午前、ソウル龍山駅から鷺梁津駅に向かう1号線急行列車の中で、50代男性が20代女性を凶器で威嚇し強制わいせつし暴行した後、逃げた事件を26日に単独報道した。
実際にAさんが乗っていたソウルの地下鉄1号線は列車1279両の内たった80両のみに防犯カメラが設置されていたことが分かった。
首都圏の地下鉄車両をみても防犯カメラの設置率は低い。ソウル交通公社とコレイルによると、首都圏(1〜8号線)電車5156両のうち車両内に防犯カメラが設置されている車両は、1541両だけだった。全列車の70%以上は防犯カメラがないことを意味する。特に3号線は、防犯カメラが一台もないことが確認された。その他△1号線(6.25%)△4号線(8.92%)△5号線(6.25%)△6号線(2.56%)△8号線(5%)で防犯カメラの設置率が10%を下回った。
一方、2号線(97.7%)と7号線(97.2%)は、防犯カメラの設置率が比較的高かったが、ソウル交通公社の関係者は、「犯罪事件が多い2号線と7号線に防犯カメラを優先的に設置した」と説明した。
多くの市民も一日に数万人が利用する地下鉄の車両内に防犯カメラがなかったことを知らなかったという。毎日4号線に乗って通勤するキム某(23・女)さんは、「バスにも防犯カメラがあり、当然地下鉄にも設置されていると思った」とし「犯罪が多い地下鉄に防犯カメラが設置されたらいい。少しでも安心して通勤したい」と語った。
専門家も、犯罪予防と犯人検挙のために防犯カメラの設置を拡大しなければならないと口をそろえた。イ・ユンホ東国警察行政学科教授は、「地下鉄に防犯カメラを設置すると、犯罪の動機を抑制することができ、犯人を検挙する有用な証拠にもなるため重要である」とし「タクシーやバスのように地下鉄にも防犯カメラを設置して市民の不安を軽減しなければならない」と強調した。
Copyrights(C) Edaily wowkorea.jp 88