金総書記の偶像物で外貨稼ぎ、北朝鮮当局が取締り

近ごろ北朝鮮で中国への木材密売が盛んだが、金正日（キム・ジョンイル）総書記家系の偶像物「クホナム（口号木）」まで木材として売られていることが分かり、北朝鮮当局が取り締まりと処罰に乗り出している。

キム・ジョンス の最新ニュースまとめ

複数の北朝鮮消息筋が5日に伝えたところによると、金総書記は「クホナムを守るために命まで捧げる忠誠心があるというのに、だれがこの木を伐採して金に換えるのか」と述べ、関係者を厳重に処罰するよう指示したという。北朝鮮当局は、外貨獲得のためにクホナムまで伐採している状態を重く受け止め、関係者を厳重処罰するだけでなく、内閣官僚や中央機関と地方の主要幹部、責任者全員を集め銃殺現場を見せるなど、「思想闘争会議」も招集したと伝えられた。

クホナムは、金日成（キム・イルソン）抗日パルチザンが金主席らをたたえるスローガンを刻んだとされる木で、金日成・金正日父子を偶像化する要素のひとつ。金主席と、金総書記の母親・金正淑（キム・ジョンスク）さんの「抗日闘争史跡物」も多い、森林地帯が大半を占める咸鏡北道延社郡で、指導部クラスの幹部らが共謀しクホナムなどの木材密売に関わっていたことが発覚し、朝鮮労働党の組織指導部は関係者らを公開処刑や無期懲役などの刑に処した。

労働党の組織指導部は、道・市・郡での大々的な検閲にも着手しているが、住民の間では根本的に生活苦が改善されない限りこうした事件はなくならないとの見方が強く、残酷な処罰に不満を示しているという。

Copyright 2007(C)YONHAPNEWS. All rights reserved.