アフガニスタンで拉致されその後に解放されたとされる韓国人8人の行方が判明しておらず、韓国政府は所在確認に向け情報チャンネルをフル稼働している。
 25日午後に、アフガニスタン当局と武装勢力との交渉で身代金と収監者と交換で人質を解放することに合意したとの外信報道が流れ、同日夜には8人解放説が政府消息筋と情報当局などを通じて明らかにされたことから、解放交渉は円満に妥結するとの期待感が高まっていた。しかし、その後に韓国人グループを引率していた牧師が殺害されたとの悲報が入り、解放された8人の行方もわからなくなっているなど、予断を許さない状況が続いている。

 武装勢力のタリバンは、一連の報道を否定している。AP通信はカブール発で、8人が解放され米軍基地に移送されたと伝え、その後NHKは8人が身柄引き渡しの場所に向かう途中で武装勢力の本拠地に引き返したと報じている。タリバンが人質引き渡し場所に向かう途中でアフガン政府軍の戦車などが配置されているのを見つけ、そのまま人質とともに本拠地に戻ったとされる。

 タリバンが人質解放のジェスチャーを見せながらも、1人を殺害するなど相反する行動をとっている背景についても関心が高まっている。人質は少なくとも3か所に分かれて拘束されており、それぞれを管理しているグループの性格が異なるためとの見方が強い。また、タリバン内部で解放条件と交渉内容をめぐって強硬派と穏健派の対立があり、一方は人質殺害を、一方は解放を主張していることが矛盾した行動につながっているとの分析もある。さらに、解放説そのものが、タリバン側が心理戦のために流した自作自演との推定もあり、情報が錯綜する中、政府は確認を急いでいる。


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