特別演説を行う文大統領=10日、ソウル(聯合ニュース)
特別演説を行う文大統領=10日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は10日、就任から丸4年を迎えて青瓦台(大統領府)で特別演説を行った後の質疑応答で、サムスングループ経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の赦免について「大統領の権限だというが、決して勝手にたやすく決める事案ではない」として、国民の意見を十分に聞いて判断するとの立場を示した。

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 李氏は朴槿恵(パク・クネ)前大統領らへの贈賄罪などに問われ、今年1月に差し戻し控訴審で懲役2年6か月の実刑判決を受け、服役している。

 文大統領は、経済界のほか宗教界からも赦免を求める嘆願書が提出されていると述べ、「現在半導体競争が世界的に激化しており、われわれも半導体産業に対する競争力をさらに高めていく必要があることは明らかな事実だ」としながらも、公平性や過去の前例、国民感情は無視できないと説明した。

 また、収監中の李明博(イ・ミョンバク)元大統領と朴槿恵前大統領の赦免についても、赦免を願う意見が多いが反対意見も少なくないと指摘した。

 収賄や横領などの罪に問われた李明博氏は昨年10月末に最高裁で懲役17年などの実刑判決が確定し、収賄や職権乱用などの罪に問われた朴氏も今年1月の再上告審で懲役20年などの実刑判決が確定して服役中だ。

 文大統領は「2人が収監中だという事実自体が国として不幸なことだ。残念だ」としながら、両氏が高齢で健康状態もすぐれないことはさらに気の毒だと述べ、「司法の正義、公平性、国民感情などを考えて判断する」と述べた。


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