「走るほど赤字」に深刻な資金難…その場しのぎのソウル地下鉄
「走るほど赤字」に深刻な資金難…その場しのぎのソウル地下鉄
市民の脚であるソウル地下鉄が“走るほど赤字”になる奇形的な構造に陥っている。

6年目の料金はそのままだが、65歳以上の人口比重が増え無賃 乗車による慢性的な赤字に苦しめられている。


ここにコロナ感染症で乗客数が1年前よりも25%減り、このままだと本当に「閉鎖になる」との危機感が大きい。

20日、ソウル市等によると昨年のソウル交通公社当期純損失は1兆954億ウォンで前年対比5089億ウォンも増えた。

交通公社は昨年1兆ウォンを超える赤字で深刻な資金難に陥っている。 ソウル交通公社の関係者は「流動性資金が不足し昨年の公企業経営 評価による社員の成果金支給も今年に延長した。各種工事代金も今年初めの企業手形(CP)を9000億ウォンを発行し中断するなど“その場しのぎ”の状況だ」と伝えた。

ソウル地下鉄料金は2015年6月に調整後6年目にして’不動’の状態だ。 ソウル市条例によると2年に一度ずつ、交通網の料金引き上げを推進するようになっているが、料金引き上げのたびに自治体長の政治的負担で延ばされて来た。

現在地下鉄料金は1250ウォンである半面、1人当たりの乗車原価は 2061ウォンと運行するたびに赤字が大きくなるという奇形的な構造だ。

ソウル市と交通公社は昨年下半期の討論会で「物価と人件費などを反映し料金調整を定例化せねばならない」とし料金引き上げを推進したが、コロナ感染症3次大流行と合わさり推進動力を失っている。

公社側はコロナ感染症の流行で庶民の負担が大きくなる可能性があり、料金調整が難しい状況で政府の保全がどの時よりも切実だと訴える。

都市鉄道財政悪化の原因の中には65歳以上の老人の無賃乗車が最も高い 比重を占めた。高齢化が加速化し無賃乗車による損失負担が続くたびに大きくなっている。

国土交通部の傘下である韓国鉄道公社(KORAIL)は毎年損失金額の約 60%の保全を受けているが交通公社の公益サービス費用はたったの地方自治団体の分け前だけだ。

あるソウル市の関係者は「65歳以上の老人に対する地下鉄無賃乗車は国家的レベルの福祉としてこれに対する費用は国家が一部負担すべきが妥当じゃないか」と話す。

ソウル交通公社を含め全国6か所の都市鉄道運営機関の労使は18日、大邱に集まり国費保全を強力に要請した。労使代表らは「このままだと資金難で安全事故すら避けられない」とし現状況を大きく憂慮した。

6か所の都市鉄道運営機関は国費保全と合わせて、コロナ感染症流行による運営損失を、現在論議中の「4次政府災難支援金」の補正編成に反映してもらうよう強力に要請した。

昨年ソウル交通公社の当期純損失1兆954億ウォン中、コロナ感染症流行による損失額は4922億ウォンと45%に達した。

ソウル交通公社関係者は「このままでは本当に閉鎖せざるを得ない切迫した心情で政府に国費保全を強力に要請する。労使が一致団結してこのように出ていくことはとても異例的なことで、それだけ緊急的な状況である」と話した。

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