対談を行った潘基文前国連事務総長とアンジェリーナ・ジョリーさん(GEEFのユーチューブチャンネルより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
対談を行った潘基文前国連事務総長とアンジェリーナ・ジョリーさん(GEEFのユーチューブチャンネルより)=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】韓国の潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の特使を務める米女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが5日、延世大がオンライン開催した第3回グローバル持続可能発展フォーラム(GEEF)での特別対談で、新型コロナウイルスへの対応の中で疎外された世界の児童・女性・難民のための地球的規模の協力の必要性について論議し、世界の政治指導者が憐憫の情を持つべきだと主張した。

 ジョリーさんは「新型コロナにより、コロナ以前からあった不平等が深刻化し、脆弱(ぜいじゃく)だった部分がそのまま露呈した。自分を優先させるよりも他人の健康や権利などに配慮して決定を下さなければならない」と述べた。いくつかの国が新型コロナワクチンの大部分を占め、ほかの無数の国はワクチンを確保できずにいると指摘し、「自己中心的な行動は単に不親切で不公平なのではなく無知な行動」だと批判した。

 潘氏は「他人に配慮し哀れみを感じる憐憫が必要」とした上で、「他人よりも自分への配慮をしようとするのが人間の本性だが、不幸にも今の世界の指導者たちは人間の本性に従って行動している」と述べた。

 また、両氏は難民問題について「人に対する投資を惜しんではならない」と強調した。

 ジョリーさんは、「全ての難民は優れた非凡な人々だが負担や荷物のように扱われることが度々ある」とし、難民を国家の未来と考え投資すべきだと語った。

 潘氏は、難民に対する教育を行い権限を与えれば彼らの中から国連事務総長が誕生しないとも限らないと述べた。

 ジョリーさんの長男、マドックスさんは2019年9月から延世大に在学中だ。新型コロナ流行を受け、昨年初めに米国に帰国し、オンラインで授業を受けた。


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