来年の世界経済は「ワクチンデバイド」…ワクチンなしの3.2%成長は「楽観的スローガン」=韓国(画像提供:wowkorea)
来年の世界経済は「ワクチンデバイド」…ワクチンなしの3.2%成長は「楽観的スローガン」=韓国(画像提供:wowkorea)
韓国政府が来年には、今年のマイナス成長から脱し、コロナ発生以前の経済に戻していくという目標を立てた。

しかし積極的なワクチンの確保なしにこのような目標は、あまりにも楽観的なスローガンだという指摘が出ている。

来年、世界経済を支配する単語は「ワクチンデバイド(格差)」だと予想される。ワクチン確保の可否が各国の成長幅を大きく左右するということだ。

韓国政府は17日に発表した2021年の経済政策方向で、来年の韓国の国内総生産(GDP)成長率を今年-1.1%(予想値)より大幅に上昇した3.2%と予測した。

今年冬期のコロナの再拡散により、警戒レベルを3に引き上げる議論も出ているが、経済チームは経済楽観論を放棄していないということだ。

韓国政府は、来年の成長率を決定する重要な要素を「ワクチン普及」できるかどうかだと指摘した。

今後、世界経済はコロナ危機から少しずつ脱していく見通しだが、その回復・成長は、各国のワクチン・治療薬の普及速度に大きく左右されるということだ。

これには多くの専門家らも同意している。アン・ドンヒョンソウル経済学部教授は「米国は(ワクチン接種により)コロナが来年前半で終息した場合、成長率が1〜2%ポイント追加で成長する可能性もある」と分析した。

ユ・スンミン前議員も17日、ソーシャルメディアを介して「来年の世界経済は、ワクチンデバイドになるだろう。ワクチンを確保した国はコロナ危機を脱却し、ワクチンの確保に失敗した国は遅れをとるしかない」と指摘した。

ワクチンディバイドとは、コロナワクチンを確保した国とそうでない国との間にギャップが生じ、これによる不均衡が国際経済・社会全般に広がる現象を指す。

多くの先進国が自国民のためのコロナワクチンを大量に確保した中、残りの国でのワクチン接種は実質的に数年後になるという予測が出ている。

実際に英国、米国、日本などはすでにワクチンの大量確保に成功したことが確認された。これらの国が現在確保したワクチンの量は、自国の人口数をはるかに超えるレベルである。

韓国は今までにアストラゼネカワクチン1000万人分の購入を確定した。ファイザーワクチン1000万人分とヤンセンワクチン400万人分は、すぐに購入契約に入る予定であり、モドナワクチン1000万人分は、来年1月頃の契約締結を目指している。

すでに接種段階である英米などと比較すると、マスクでの感染防止対策などを少なくとも3〜6か月続けなければならない状況だ。

政府はこのように一歩遅れたワクチン購入は、安全性の証明および国内治療剤の開発などを検討した結果だという立場だ。しかし専門家は、政府がワクチンデバイドを考慮せぬまま、安易に対処し経済回復に悪影響をもたらしたと批判している。
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