北の対内用メディアには「韓国公務員銃殺事件」の言及なし…なぜか？

北朝鮮は、韓国公務員の死亡およびそれ以降の状況についての報道を、住民たちに知らせる対内用メディアには載せていない。

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朝鮮中央通信は去る27日「（北朝鮮軍による銃殺により殺害された）韓国公務員に対する捜索作業を韓国側が展開しながら、北朝鮮側の領海に侵入している」とし「我々が（自分たちの領海内においては）捜索しているため、遺体が発見され次第 慣例の通りに韓国側に引き渡す」と発表した。

朝鮮中央通信は特に「我々側の領海への侵犯は、絶対に見過ごすことはできない」とし「これに対して厳重に警告する」、「南北関係が損なわれることが追加で発生しないよう、安全対策を補強する」と伝えた。

しかし この報道は、対外用メディアである朝鮮中央通信をはじめとした宣伝メディアだけに掲載され、対内用メディアである労働新聞など 住民たちが知ることのできるメディアには公開されていない。

一旦 北朝鮮側は、キム・ジョンウン（金正恩）北朝鮮国務委員長まで出て韓国に謝罪をしたことで、住民たちまで知らせる必要がないという判断だとみられている。

ただ 北朝鮮は対外メディアにも、自分たちが韓国の民間人を射殺した事件の経緯や、キム委員長による韓国側への謝罪については伝えていない。北朝鮮側は、死傷者が発生したことは認めていても、これを具体的に知らせることはためらっている。

特に現在 北朝鮮国内では新型コロナウイルス感染症への不安が大きい中、外部からの流入者に極度の警戒をしている。

そのことからも、今回の事件の内容を知らせないようにしている側面があるとみられる。