北に戻った20代脱北者、正恩氏から「許してもらった」＝RFA報道

ことし7月、北朝鮮・ケソン（開城）に戻った20代脱北者キムさんが、キム・ジョンウン（金正恩）国務委員長の許しを得たと自由アジア放送（RFA）が3日、複数の消息筋を引用して報道した。

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　ハムギョンプクト（咸鏡北道）のある幹部級消息筋はこの日、RFAに「去る7月19日、開城に（韓国側から）戻った脱北者が新型コロナウイルスに感染していなかったことが確認されたとの告知文と指示文が去る8月25日、咸鏡北道・道党委員会と司法機関らに通達された」と伝えた。消息筋によると、キムさんは新型コロナウイルスに感染していなかったことが明らかになった。

　また、この消息筋は「指示文によると、党中央委員会では”敵の手引き”によって（韓国側に）渡ったが、祖国のもとへ再び戻った青年を許すことに決めた」とし、「自身の過ちを認め、反省する人々に対して過去を許し、本人が望む場所で働けるよう党が面倒を見るという最高尊厳の方針があるからだ」と説明した。

　これを前に、キムさんは2017年に脱北。キョンギド（京畿道）キンポ（金浦）に住んでいたが、ことし7月18日深夜、軍当局の監視の目を盗んで北朝鮮に戻った。当時、北朝鮮当局はキムさんに新型コロナウイルス感染の疑いがあると発表した後、開城を封鎖するなど徹底した防疫作業をおこなった。

　北朝鮮当局は去る13日、党政治局の会議で開城地域に対する封鎖を解除することを明かしたが、キムさんの身辺問題については公式的な立場を明かしていなかった。