韓国国産戦闘機(KFX)の実物大模型(資料写真)=(聯合ニュース)
韓国国産戦闘機(KFX)の実物大模型(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国政府が2021年度(1~12月)の国防予算を前年比5.5%増の52兆9174億ウォン(約4兆7260億円)で編成した。国防部は1日、「20年度は初めて50兆ウォンを超えたが、翌年度も目標とする戦力増強と軍事力運営に支障がないよう53兆ウォン程度とし、国会に提出する」と説明した。

 国防部は「全方位からの安全保障の脅威に主導的に対応し、感染症やテロなどの新たな脅威にも対応する、包括的な安保力の拡充に重点を置いて投資する計画だ」と述べた。

 軍事力構築に向けた防衛力改善費に前年比2.4%増の17兆738億ウォン、軍事力運営のための戦力運営費に7.1%増の35兆8436億ウォンをそれぞれ充てる。戦力運営費の増加率はここ10年では最も大きい。

 項目別にみると、北朝鮮の核・大量破壊兵器の脅威に対応するため、戦略標的攻撃、韓国型ミサイル防衛、圧倒的対応(以前の防衛・反撃システム「3軸体系」)をはじめとする36の事業に5兆8070億ウォンを投じる。

 有事作戦統制権の米軍から韓国軍への移管に向けた韓国軍の中核能力の確保を目的とする事業に2兆2269億ウォン、国防改革に基づく軍構造の改編に6兆4726億ウォンなど、兵器体系の獲得予算として14兆5695億ウォンを策定した。

 韓国国産戦闘機(KFX)事業に9069億ウォン、次世代潜水艦建造に5259億ウォン、K2戦車確保に3094億ウォンの予算を振り向ける。その一方で、ステルス戦闘機F35Aや海上哨戒機関連の予算は協議の段階で大幅に減額された。

 また、新型コロナウイルスのような感染症に備え、マスクの備蓄や軍病院の装備・物資確保などに960億ウォンを充てる。テロの脅威への対応と国の災害支援能力の向上には1643億ウォンを確保する。

 第4次産業革命時代をリードする未来の戦略技術、先端兵器の開発能力強化の予算は1兆472億ウォンで、43.9%増える。

 国防研究開発の予算は8.5%増の4兆2524億ウォンとした。


Copyright 2020YONHAPNEWS. All rights reserved. 40