韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(左)と金委員長(イラスト)=(聯合ニュース)
韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(左)と金委員長(イラスト)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は24日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が23日に党中央軍事委員会の予備会議を開き、朝鮮人民軍総参謀部が提起した韓国に対する軍事行動計画を保留したと報じた。

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 総参謀部は16日に▼金剛山・開城工業地区への軍部隊展開▼非武装地帯内の監視所の再設置▼前線地域での軍事訓練▼対韓ビラ散布――を予告し、中央軍事委員会の承認を得ると明らかにしていた。

 予備会議の結果を受け、北朝鮮の対韓軍事挑発はいったん見送られ、朝鮮半島情勢の緊張も和らぐとみられる。 

 北朝鮮メディアが準備をほぼ終えたと伝えた韓国批判のビラ散布と拡声器による宣伝放送も見送られる可能性がある。

 同通信によると、会議はテレビ会議方式で行われ、本会議に提出する報告書や戦争抑止力を強化するための対策を反映した文書などが議論された。

 北朝鮮が中央軍事委員会の予備会議を行うのは金正恩体制発足後初めて。今月に入り、金委員長の妹の金与正(キム・ヨジョン)党第1副部長が韓国への攻勢を強めていたが、金委員長が異例の中央軍事委員会の予備会議を開いて軍事行動計画を保留し、一時的に緊張が緩和される格好となった。

 与正氏が悪役を担い、金委員長が緊張を緩和させる役割分担が目立つ。


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