韓国　きょうのニュース（６月１６日）

◇北朝鮮　開城の南北連絡事務所を爆破　統一部は１６日、北朝鮮が開城にある南北共同連絡事務所の庁舎を同日午後２時４９分に爆破したと明らかにした。南北共同連絡事務所は２０１８年４月の南北首脳会談での「板門店宣言」に基づき、同年９月に開城工業団地内に開所した。北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（朝鮮労働党委員長）の妹、金与正（キム・ヨジョン）党第１副部長は１３日の談話で、「遠からず北南（南北）共同連絡事務所が跡形もなく崩れる光景を目にするだろう」と建物の爆破を予告しており、それから３日で実行に移したことになる。◇開城工業団地・金剛山　再び南北対立の場へ　朝鮮半島の平和と南北協力を象徴していた開城工業団地と金剛山が再び軍事的対立の場に後戻りする可能性が高まっている。北朝鮮の朝鮮人民軍総参謀部は２０１８年９月の南北軍事合意によって非武装化された地域に再び進出すると警告した。非武装化された地域とは南西部の開城と南東部の金剛山一帯を指すとみられる。朝鮮戦争の最大の被害地だった両地域が平和地帯に様変わりする過程では北朝鮮権力内部でも大きな反発と対立があったとされるが、開城工業団地と金剛山に軍部隊が再び進出して軍事要塞化されれば、南北をつなぐ東西の「平和の回廊」が完全に閉ざされることになる。◇コロナ新規感染者　３日連続で３０人台　韓国の中央防疫対策本部は１６日、この日午前０時現在の新型コロナウイルスの感染者数は前日午前０時の時点から３４人増え、計１万２１５５人になったと発表した。死者は１人増え、計２７８人。１日当たりの新規感染者数は３日連続で３０人台となったが、ソウル市内の健康用品の訪問販売会社を中心とする集団感染が広がっていることに加え、同市の宅配物流センターなど予想外の場所でも感染者が散発的に出ており、感染者はいつ急増してもおかしくない状況だ。◇１～４月の航空貨物輸出額が４．６%増　コンピューター中心に　韓国貿易協会の国際貿易通商研究院が発表した報告書によると、１～４月の航空貨物の輸出額は５５８億ドル（約５兆９９７０億円）で前年同期比４．６%増加した。コンピューターの輸出額が大きく伸びた。一方、同期の海上輸送による輸出額は、石油化学や石油製品、自動車など主要品目が振るわず、１３．２%減少した。航空と海上輸送を合わせた１～４月の輸出額は８．０%減少した。◇日本による強制徴用の歴史歪曲　政府がユネスコに問題提起へ　日本政府が国連教育科学文化機関（ユネスコ）の世界文化遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」に関連し、日本による植民地時代に朝鮮半島出身者が強制徴用された事実をきちんと知らせるという約束を守らなかったことについて、韓国政府がユネスコ本部に正式に問題を提起する方針を固めた。韓国外交部の関係者は、日本が約束を履行していないことを伝える書簡を近く仏パリのユネスコ本部に送るつもりだと明らかにした。◇韓国株先物が急騰　取引を一時制限　韓国の有力企業が株式を公開している有価証券市場で１６日、総合株価指数（ＫＯＳＰＩ）先物が取引時間中に急騰し、韓国取引所はプログラム買い呼び値の効力を５分間停止する「サイドカー」を午前１０時５２分に発動した。有価証券市場で今年、サイドカーが発動されたのは７回目。このうち、買いに関するサイドカーはこの日が３回目となった。◇政府の不動産対策　あすにも発表へ　政府は早ければ１７日にも不動産価格の風船効果（規制地域周辺の不動産価格が上昇する現象）を根絶するための追加不動産対策を発表する。文在寅（ムン・ジェイン）政権では２１度目の不動産対策となる。首都圏の大部分の地域を調整対象地域に指定するなど規制地域を大幅に拡大し、法人による不動産投資に対する税金徴収を強化する内容が柱となると予想される。◇輸出改善の兆し受け「経済回復に全力」　首相　丁世均（チョン・セギュン）首相は１６日の閣議で「経済回復の信号を政策で支え、経済回復と再飛躍を早めるために全力を尽くす」と述べた。丁氏は、雇用や輸出などに改善の兆しも少しずつ表れており、経済協力開発機構（ＯＥＣＤ）も韓国の成長率が加盟国中最も良好だと予想したと説明。内閣に対しては、緊急災難（災害）支援金の支給に続いて来週実施されるセールイベント「大韓民国同行セール」で内需回復の流れが続くようにし、国内外の企業誘致と投資促進のための規制革新にも注力するよう指示した。◇国連事務総長「韓国のコロナ対応は他国の模範」　青瓦台（大統領府）は、国連のグテレス事務総長が文在寅（ムン・ジェイン）大統領に書簡を送り、韓国政府の新型コロナウイルスへの対応を模範と評価したと明らかにした。青瓦台の尹載寛（ユン・ジェグァン）副報道官は、グテレス氏が２日に送った書簡で「広範囲な早期診断と接触者の追跡に基盤を置いた韓国の強力な公衆保健対応が他国の模範になった」と評価したと伝えた。