海洋水産研究院が発表した研究結果によると、旅客船前方にいるクジラを探知し船舶がこれを回避できるよう支援する「前方監視ソナー」の開発が最も効率的だという。前方監視ソナーは、左右30度の角度で200キロヘルツの超音波を発し浮遊物やクジラなどを認識する装置で、研究開発には8億~9億6000万ウォンが必要と推定される。高速船は急な方向転換にも対応できるため、150メートル前方で水中浮遊物を感知できれば十分回避が可能だとする。こうした船舶とクジラ類の衝突を予防できる実効的な装備は世界的にもまだ開発されておらず、速度を下げることが唯一の回避方法というのが現状だ。
研究院が高速旅客船の報告資料を分析した結果、対馬と釜山付近の海域では2005年に14回、2006年は27回、3~6月を中心にクジラの姿が確認されている。呼吸をするために水面に上がってくるクジラ類は瀕死状態のため船舶をよけることができず、海上の状態が悪ければ運航する船舶とクジラ類の認識能力も落ちるため、衝突の可能性はさらに高くなる。
現在釜山と福岡を結ぶ高速旅客船航路は、韓国側が3隻、日本側が4隻を投入し1日5~6便を運航している。年間55万人の利用客がある。
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