Copyright 2020YONHAPNEWS. All rights reserved. 40
北朝鮮側から監視所に銃撃 韓国軍「意図的挑発の可能性低い」
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮軍が3日午前、南北軍事境界線に近い韓国北東部・江原道の非武装地帯(DMZ)にある韓国軍の監視所を銃撃した。ただ、韓国軍は意図的な挑発の可能性は低いとみて分析を進めている。 韓国軍合同参謀本部は、同日午前7時41分ごろに中部戦線の監視所が北朝鮮側から数発の銃撃を受けたと発表した。外壁に4発の弾痕などが発見された。 韓国軍は対応マニュアルに基づき現場の指揮官の判断の下、北朝鮮への警告射撃を2回にわたり約10発ずつ実施し、銃撃中止を求める警告放送を行った。午前9時半すぎには南北閣僚級軍事会談の韓国首席代表名義で通信文を送り、事態拡大を防ぐため北朝鮮側に説明を要求した。現在までに返答はないという。 同本部は、軍通信線を通じて北朝鮮側と状況を把握し、再発防止などに向けた措置を取っている最中で、必要な準備態勢を整えていると説明した。 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)の動静が3週間ぶりに明らかになってからすぐの銃撃だったことから、意図的な挑発を指摘する声もあるが、韓国軍は意図的な銃撃の可能性は低いとみて、誤射などあらゆる可能性を念頭に分析を進めている。 軍関係者は、銃撃があった当時は濃い霧が発生して視程が1キロ以下だったと指摘する。銃撃してきた北朝鮮の監視所より銃撃を受けた韓国軍の監視所が高い位置にあるなど、地形的に挑発に不利な点も挙げられる。また、弾痕の初期分析の結果、有効射程から発射されたものではない可能性が高いとされる。 ただ、韓国軍は今回の銃撃が、敵対行為の全面中止を定めた2018年9月の南北首脳会談での軍事合意に反すると指摘した。同合意後に監視所が銃撃されるのは初めてだ。 国防部関係者は「北の行為自体は軍事合意違反だが、(銃撃が)意図的かどうかは追って確認する必要がある」と話した。