韓国　きょうのニュース（４月２８日）

◇対馬の盗難仏像巡る控訴審　韓国高裁で再開　長崎県対馬市の観音寺から盗まれ韓国に持ち込まれた仏像「観世音菩薩坐像」（同県指定有形文化財）について、大田高裁は２８日、所有権を主張する韓国の浮石寺（忠清南道瑞山市）が仏像を保管する韓国政府に引き渡しを求めた訴訟の控訴審弁論を開いた。昨年６月２５日に弁論準備手続きを終えてから約１０カ月ぶりの控訴審再開となる。原告の浮石寺は、韓国人の窃盗団が２０１２年に観音寺から盗んで韓国に持ち込んだこの仏像について、数百年前に日本の倭寇（わこう）に略奪されたものだと主張している。１７年１月の一審判決では、仏像の中から見つかった記録などを根拠に「浮石寺の所有と十分に推定できる」として同寺への引き渡しが命じられた。韓国政府側の検察は、記録が実際に高麗時代末期に作成されたことを立証する資料がなく、記録の信ぴょう性は高いとはみなせないなどと主張し、控訴した。今後、仏像の制作年などが争点となる見通しだ。◇新規コロナ感染者　１０日連続で１０人前後　肺炎を引き起こす新型コロナウイルスを巡り、中央防疫対策本部は２８日、この日午前０時現在の韓国での感染者数は前日午前０時の時点から１４人増え、計１万７５２人になったと発表した。韓国で最初の感染者が見つかってから、この日で１００日。死者は前日から１人増え、計２４４人となった。１日当たりの新規感染者数は１８日に２０人を下回って以降、１０日連続して１０人前後で推移している。◇文大統領「これからが本格的危機」　補正予算早期成立で内需回復を　文在寅（ムン・ジェイン）大統領は２８日、青瓦台（大統領府）で閣議を開き、第３次補正予算案には内需回復のための総合的な対策が盛り込まれるとした上で「これからが本格的な経済危機だ。第３次補正予算案も機を逸してはならない」と述べた。また、「対策に時間がかかるほど被害が拡大し、国民と企業の困難が増す」としながら「前例のない危機に対し果敢に決定し、迅速で正確に（政策を）執り行わなければならない」と強調した。内需活性化を通じて新型コロナウイルスによる経済ショックを克服するには、補正予算案の編成と国会審議、執行などを含む政策全般について迅速に進めなければならないと強調したものと受け止められる。◇新型コロナ検査キットを日本に支援？政府「推進してない」　政府は２８日、文在寅政権が日本に対し、新型コロナウイルスの感染の有無を調べるＰＣＲ検査キットの支援を検討しているとする日本の報道を否定した。政府の中央事故収拾本部の尹泰皓（ユン・テホ）防疫総括班長（保健福祉部公共保健政策官）は定例会見で、「日本に対する韓国政府の支援は、現段階では推進していない」と述べた。朝日新聞は先ごろ、文政権の高官らの話として、韓国政府が日本に対し検査キットなどの支援を検討していると報じていた。同紙は２８日付の記事で、韓国から検査キットの支援があった場合、日本国内で使用するには性能評価が必要になるというのが日本政府の立場だと伝えた。 ◇ 韓米高官が電話会談　正恩氏に「特異動向なし」で一致　外交部の李度勲（イ・ドフン）朝鮮半島平和交渉本部長は２８日、北朝鮮担当特別代表を兼ねるビーガン米国務副長官と電話会談を行い、北朝鮮の金正恩（キム・ジョンウン）国務委員長（朝鮮労働党委員長）の健康不安説などについて話し合った。外交部は、両氏が近ごろの朝鮮半島情勢に対する評価を共有し、朝鮮半島の完全な非核化と恒久的平和定着に向けた実質的進展のための両国間の取り組みについて意見交換したと伝えた。両氏は北朝鮮情勢について話し合う中で、金委員長の健康不安説に関して両国の情報と見解を共有したという。◇３月のクレジットカード利用額　減少幅が過去最大に　新型コロナウイルスの感染拡大の影響で３月のクレジットカードとチェックカード（デビッドカード）の利用額の減少幅が過去最大となった。与信金融協会によると１～３月期のクレジットカードとチェックカードの利用額は前年同期比２．５%増の２０５兆８０００億ウォン（約１８兆円）、利用件数は同２．２%増の５０億４０００万件だった。ただ、月別の利用額は前年同月に比べ１月が５．８%、２月が６．５%それぞれ増加したが３月は４．３%減少した。３月の減少幅は、月間ベースでは統計を取り始めた２００５年以降で最大となった。◇ＮＣソフトと聯合ニュース　ＡＩで天気予報記事　韓国のゲーム大手ＮＣソフトと国家基幹ニュース通信社の聯合ニュースは２８日、人工知能（ＡＩ）を活用した天気予報の発信を始めたと発表した。ＡＩの主要技術である機械学習と自然言語処理技術で自動生成した記事の発信は、韓国メディアで初。聯合ニュースは同日午前５時１４分にきょうの天気、午前９時には翌日の天気予報の記事を送稿した。