王熙正教授と肝移植手術を受けた患者(亜州大学病院提供)=3日、水原(聯合)
王熙正教授と肝移植手術を受けた患者(亜州大学病院提供)=3日、水原(聯合)
血液型が異なる成人同士の生体肝移植が、国内で初めて成功した。京畿道・亜州大学病院の肝移植チームは3日、B型の肝硬変患者にAB型の妻の肝臓を移植する手術を3月末に行い、1か月経過した現在でも拒絶反応や合併症がなく状態は良好だと明らかにした。

 血液型が不適合なドナーからの肝移植は、拒否反応が弱い子どもや、米国・日本など一部の国では成人同士での例があるものの、国内で成人同士で試み成功したのはこれが初めてとなる。患者に輸血不可能な血液型を持つ人の肝臓や腎臓を移植した場合、患者の血液内の抗体が移植臓器を攻撃するため拒絶反応を起こし死亡する確率が非常に高い。特に腎臓の場合は問題が生じた場合は人工腎臓で血液透析を行うことが可能だが、肝臓は移植後の問題が死に直結する。国内では血液型不適合者の移植がタブー視されてきた。

 今回の患者はB型肝炎による肝硬変末期と診断され、合併症も起こしていたことから肝臓移植が必要とされていた。しかし脳死者からの提供がなかった上に血液型が適合する家族もいなかったため、今回の肝移植に踏み切った。肝移植チームは移植臓器を攻撃する抗体を減らす薬を投与し、抗体を含む血しょうをAB型の血しょうと交換することで拒絶反応を最小限に抑えた。

 今回の成功を受け、他病院でも血液型が異なる成人同士の肝移植に積極的に乗り出すものと思われる。移植チームの王熙正(ワン・ヒジョン)教授は、ドナー探しに苦労している多くの患者に希望を与えるものと期待を示した。

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