ソウル市は30日、一部地下鉄駅構内の空気から基準値以上の放射性発がん物質・ラドンが検出されたと報じられたことを受け、実態を把握し必要な措置を取ると明らかにした。
 市によると、慶熙大学大気汚染研究室の金東述(キム・ドンスル)教授がソウル市立大学の依頼を受け、地下鉄1~8号線駅のうち44か所で空気中のラドン濃度を測定した結果、、駅のホーム5か所と待合室4か所で基準値以上のラドンが検出された。ラドン濃度基準値は空気1リットル当たり4.0ピコキュリー(1兆分の1キュリー)で、調査対象の平均濃度は、ホームが1.8ピコキュリー、待合室が1.4ピコキュリーだった。ラドンは放射性の気体で、土壌や地下水、岩などから空気中に放出される。金教授チームは、花崗岩が基盤となっている低層の駅から高いラドン濃度が検出されたと話している。 

 これに先立ち、市が保健環境研究院などに依頼して行った2004年の調査では、3号線忠武路駅など12駅のホームの一部地点で基準値を超えるラドンが検出されたものの、駅全体の平均濃度は基準値を下回っていた。また、地下鉄242駅すべてを対象に実施した2005年の調査ではいずれも基準値を下回ったが、26か所を対象とした昨年の調査ではホーム4か所と待合室1か所で基準値を超えて検出された。

 市関係者は、基準値を超えた駅については換気施設の稼動を増やし、地下水を清掃用に使用しないようにしているほか、年末までには排水路のふたをすべて密閉すると説明している。


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