北朝鮮の朝鮮中央テレビは党中央委員会総会が28日に平壌で招集されたと報じた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
北朝鮮の朝鮮中央テレビは党中央委員会総会が28日に平壌で招集されたと報じた=(聯合ニュース)≪転載・転用禁止≫
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮が朝鮮労働党の中央委員会総会を28日に開催し、総会で示される新しい戦略路線や政策に関心が集まっている。核実験や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射などを行って米国と対立した2017年以前の強硬路線に回帰するか、挑発と対話の硬軟両様であいまいで戦略的な選択をするか注目される。 北朝鮮は今回、異例の形式で総会を開き、現在の情勢を重大に受け止めていることをうかがわせた。 今回の総会は事前予告から期間、参加者数などが従来と異なる。総会は通常、政治局常務委員や委員、候補委員、約200人の党中央委委員らが出席するが、今回は党や内閣、中央機関の幹部、道人民委員長、市・郡党委員長、武力機関の幹部など、北朝鮮体制を支える重要関係者が傍聴した。歴代の総会のうち、最も大きな規模とみられる。 北朝鮮の最高指導者が党大会や党代表者会で実施していた「国家事業全般に関する報告」を金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が総会で行ったことも注目される。 また、総会を1年に2回招集し、1日以上行うことも金日成(キム・イルソン)政権の時期を除けばなかったことだ。 今回は総会の開催を約1カ月前の4日に予告した。従来は1~2日前に行ったか、予告しなかった例もある。 規模が大きくなり、期間も長くなった総会は、今後追求する路線の決定や政策方向などが示される可能性を示唆する。朝鮮中央通信は総会の議題について、「現情勢下でわが党と国家の当面した闘争方向と、革命の新しい勝利を獲得するための重要な政策的問題」と伝えた。また、「革命発展を一層加速させ、党建設や党活動、国家建設と国防建設に関する重大な問題を討議するため」に総会を開いたと報じた。 国家と国防建設の重大な問題を討議したと発表したのは、北朝鮮がこの2年間取ってきた硬軟両様の対応を取りやめ、新しい重大決定を行うことを予想させる。 具体的な内容は公開されていないが、米国との対話ではなく、強硬路線の道を選ぶ意思を確認する可能性がある。「変化した対内外の情勢の要求に合わせ、国家の戦略的地位と国力を一層強化し、社会主義建設の速度を高めていくための闘争路線と方略」が示されるとしており、核保有国の地位に再び言及し、核武力やICBMなど戦略兵器の開発を強化する宣言が出る可能性もある。 ただ、専門家らは北朝鮮がトランプ米大統領や中国を意識し、実際の行動は情勢を見極めながら慎重に判断するとの見方を示している。 総会では外部に依存する急速な経済成長ではなく、時間がかかっても「自力更生」による経済成長を続ける路線を維持するとみられる。 国連など国際社会の制裁が続く中、北朝鮮が体制の維持のためには自力更生以外に別の選択肢がない状況だ。
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