丁世均氏(資料写真)=(聯合ニュース)
丁世均氏(資料写真)=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が李洛淵(イ・ナクヨン)首相の後任に丁世均(チョン・セギュン)前国会議長を指名する方針を固めたことが17日、複数の与党関係者の話で分かった。近く発表するという。国会議長経験者の首相起用は初めてとなる。

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 今回の首相交代は、経済通として知られ、国会との協力姿勢を示すことのできる丁氏を首相に充てることで、中盤の政権運営に勢いを得る狙いがあるとみられる。また、首相在任期間が歴代最長で存在感のある李洛淵氏が、約4か月後に迫った国会議員総選挙で与党陣営の最前線に立って役割を果たせるようにするための布石でもあるとの声も聞かれる。

 与党側は丁氏について、政権中盤を率いる「経済首相」を任命したいという文在寅政権のコンセプトに合致すると評価している。

 丁氏は双竜グループに17年間身を置き、役員も務めており、経済界での豊富な経験を持つ。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権では産業資源部(現・産業通商資源部)長官にも就いた。加えて、国会と行政府の協力が求められるなか、現在の第20代国会前半の国会議長を務め、与野党間の協力を模索した経験があることも強みに挙げられる。

 首相候補の人選を巡っては、青瓦台(大統領府)は当初、与党「共に民主党」重鎮議員の金振杓(キム・ジンピョ)氏を有力に検討していたが、文在寅政権の支持基盤である進歩(革新)系の市民団体などが反対。金氏は候補を辞退する意向を示した。

 丁氏は青瓦台からの打診をたびたび断ったものの、結局は青瓦台の検証要請を受け入れた。青瓦台は11日、丁氏に対する検証に入った。

 ただ、丁氏の指名が発表されれば、立法府のトップ経験者が行政府の実質的な「ナンバー2」になることに対し、国会からの反発が予想される。野党議員の間からはすでに「三権分立の精神を踏みにじってもいいのか」などと反対の声も出ている。


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