朝鮮中央通信は23日、金委員長(中央)が新造の潜水艦を視察したと報じた=23日、平壌(朝鮮中央通信=聯合ニュース)《転載・転用禁止》
朝鮮中央通信は23日、金委員長(中央)が新造の潜水艦を視察したと報じた=23日、平壌(朝鮮中央通信=聯合ニュース)《転載・転用禁止》
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は23日、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)が新たに建造された潜水艦を視察したと報じた。

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 中央通信は「建造された潜水艦は東海の作戦水域で任務を遂行することになり、作戦配備を控えている」と伝えた。また、金委員長が潜水艦に対し「わが党の軍事戦略的な試みを円滑に貫徹できるよう設計、建造されたことに大きな満足を示した」とした。金委員長は「潜水艦の作戦能力は国家防衛力の重要な構成部門となる」と述べ、「潜水艦をはじめとする海軍の武装装備開発に力を入れ、国家防衛力を頼もしく伸ばしていかなければならない」と強調したという。

 金委員長の視察には党の趙勇元(チョ・ヨンウォン)組織指導部副部長や軍需工業部の幹部、国防科学院の張昌河(チャン・チャンハ)院長らが同行した。

 同通信は潜水艦の仕様や視察先の地域などには言及しなかった。ただ、前日に北朝鮮メディアは、金委員長が21日に地方人民会議(地方議会)の代議員選挙の投票を東部・咸鏡南道で行ったと報じている。そのため同道にあり、潜水艦の建造能力を持つ新浦造船所を訪ねたのではないかとの観測が出ている。新浦造船所に関しては、米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」が6月に衛星写真を基に、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)用の新型潜水艦の建造が続いていると分析した。

 金委員長は6月30日、南北軍事境界線がある板門店でトランプ米大統領と会い、北朝鮮の非核化を巡る米朝実務交渉の再開で一致している。この時トランプ氏は2~3週間以内に交渉が始まるだろうと発言した。

 一方、北朝鮮は今月16日、韓米の合同危機管理演習(CPX)「19―2同盟」を非難した。今回の潜水艦視察報道も米国への圧力との見方がある。安全保障重視の姿勢を示すことで、安保に対する北朝鮮内部の懸念を払拭(ふっしょく)する狙いもありそうだ。


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