サムスン電子=(聯合ニュースTV)
サムスン電子=(聯合ニュースTV)
【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子が6日に発表した1~3月期の連結決算(速報値)によると、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比57.6%増の15兆6000億ウォン(約1兆5700億円)だった。四半期ベースで過去最高となった前期(15兆1470億ウォン)と比べても3.0%増加し、記録を更新した。 1~3月期の売上高は前年同期比18.7%増の60兆ウォン。4四半期連続で60兆ウォン台に乗せたが、前期の65兆9780億ウォンに比べるとやや縮小した。 売上高に営業利益が占める割合を示す営業利益率は26.0%で、前年同期に比べ6.4ポイントの大幅上昇だった。 サムスン電子の好業績の主因は、DRAM(記憶保持動作が必要な随時書き込み読み出しメモリー)やNAND型フラッシュメモリーなどのメモリー部門を中心とするグローバル半導体市場の好況だ。事業部門別の業績は追って発表されるが、半導体部門だけで11兆ウォン程度の営業利益を計上したと業界は予想している。 スマートフォン(スマホ)事業を主体とするITモバイル(IM)部門は、旗艦機種「ギャラクシーS9」の発売効果や旧機種の販売好調などで予想を上回る業績を収めたと見込まれる。 一方、ディスプレー部門は大手供給先である米アップルのiPhone(アイフォーン)最上位機種「X(テン)」の販売不振が続いている影響で、営業利益が大幅に減少したと予想される。営業赤字を計上した可能性もある。 近ごろ半導体やスマホ事業に比べて振るわなかった消費者家電(CE)部門は、営業利益が前期比でやや減少したようだ。 1~3月期に証券業界の予想を大きく上回る業績を収めたサムスン電子は、4~6月期に再び過去最高業績を更新する可能性が高いと専門家らはみている。 だが、社内では不安が根強く、好業績を手放しで喜べない状況だ。李健熙(イ・ゴンヒ)サムスン電子会長は長く病床にあり、前大統領への贈賄罪などに問われたグループ経営トップの李在鎔(イ・ジェヨン)同副会長は2月に執行猶予付き判決を受けて釈放されたが、事実上のトップ不在状況が続き大規模投資やM&A(合併・買収)など戦略的判断がスムーズにいかない面がある。李在鎔氏の本格的な経営復帰を前に、サムスン電子の「危機論」はしばらく収まりそうにない。
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