フランスで活動する韓国人弁護士が、外奎章閣に所蔵されていた文書の返還を求めパリ行政裁判所に訴訟を起こす準備をしており注目されている。外奎章閣は王室の文書を保管していたが、1866年に所蔵されていた文書をフランス軍が持ち去っており、返還をめぐって両国の協議が続いている。

キム・ジュン の最新ニュースまとめ

 フランス在住のキム・ジュンホ弁護士は5日、「すべての政治的、経済的、外交的レベルの考慮を排除し、客観的な歴史的真実と法律だけに依拠して裁判所に直接訴え、民間レベルでも取り戻すための努力を行うことに意味がある」と話し、9日に郵送で訴状を送る考えを示した。

 今回の訴訟はMBCテレビの番組が主導し、市民団体などとともにキム弁護士に依頼したもの。キム弁護士は訴訟前に行政機関に返還を要請するよう義務付けているフランスの法手続きに基づき、昨年10月末にフランス国立図書館を管轄する文化通信相に返還を求める公式文書を内容証明郵便で送っている。これに対し今年1月2日に文化通信相から返還を拒否する内容の書簡を受け取ったことから正式に訴訟手続きに入った。

 キム弁護士によると、フランスの法体系上、判決が出るまでには2~3年がかかる見通しで、フランスでは訴訟を通じて文化財を海外に返還したケースはないことから、訴訟は困難なものになりそうだ。


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