朴槿恵被告(右)と親友の崔順実被告=(聯合ニュース)
朴槿恵被告(右)と親友の崔順実被告=(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】収賄罪などで起訴された韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告に対する一審判決は、10月ごろ言い渡されると予想される。 ソウル中央地裁は23日に朴被告の初公判を開き、25日から本格的な審理に入る。刑事訴訟法上、被告の勾留期間は起訴日から2カ月、2回の更新を含めると最長6カ月で、一審判決が6カ月以内に出なければ原則として被告を釈放して裁判を行うことになる。朴被告は4月17日に起訴されているため、地裁は集中的な審理を行い10月半ばまでには判決を出す考えだ。 地裁は当初、23日午後にも、朴被告の親友で検察が共犯者と指摘する崔順実(チェ・スンシル)被告の収賄事件と朴被告の事件の審理を併合し、証人尋問を行う予定だったが、予定された証人らが欠席を届け出たため審理ができなくなった。 地裁は朴被告と崔被告の起訴内容と証人が重なっていることを踏まえ、今後は月曜日と火曜日に両被告の収賄事件の併合審理を行い、証人尋問を実施する予定だ。また、水曜日と木曜日のうち少なくとも1日は、朴被告と崔被告が「共同運営」したと検察が指摘する文化支援財団「ミル財団」とスポーツ支援財団「Kスポーツ財団」への大企業の資金拠出などを巡る職権乱用・強要の書類証拠調査を行う計画だ。 被告は公判に出廷する義務があるため、朴被告は週に3~4回ほど出廷する見通し。ただ、朴被告の健康状態は良好とはいえないとされ、変動の可能性もある。 公判では、最大の焦点となる収賄罪の成立を巡り検察と弁護側が攻防を繰り広げることになる。朴被告は、崔被告と共謀し、サムスングループから298億ウォン(=約30億円、約束分を含めると433億ウォン)、ロッテグループから70億ウォンの賄賂を受け取り、これとは別にSKグループに89億ウォンの賄賂を要求した罪に問われている。サムスンの資金は崔被告の会社やミル・Kスポーツ財団などに渡り、ロッテの資金はKスポーツ財団に渡ったものの後に返金された。両被告の共謀関係、崔被告らが受け取った金銭の賄賂性などが争点となりそうだ。 検察は、両被告が事実上、経済的利益を共有する関係だったと判断しているが、朴被告側は崔被告が裏金を受け取るなどの不正を働いていた事実を知らなかったと訴えている。サムスンの経営権継承を手助けする見返りに金銭支援を受けたとする検察の見方にも、そうした依頼をされたことはないと主張している。また、ミル・Kスポーツ財団への資金拠出も、大企業に拠出を直接要求したことはないと反論している。
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