成長ホルモンが体内で成長と発育をコントロールする信号伝達のメカニズムが国内研究陣により究明された。浦項工科大学生命科学科の徐判吉(ソ・パンギル)教授チームが、成長ホルモンの分泌過程で信号伝達経路の中心となる酵素「ホスホリパーゼC-ガンマ1」が「PTB-1B]という脱リン酸化酵素と結合し、細胞内の信号伝達を抑制するメカニズムを究明した。研究結果をまとめた論文は27日に「ネイチャー・セルバイオロジー」(電子版)に掲載された。
 脳下垂体から分泌される成長ホルモンは、成長を促進する作用を持つ。この信号伝達過程はとても精巧かつ複雑なもので、これまで成長ホルモンによる成長・分化などがどのように活性化され抑制されるのかについては究明されていなかった。徐教授らの研究により、ホスホリパーゼC-ガンマ1が信号伝達を適切に抑制する一種のスイッチの機能を持っていることが分かった。

 徐教授は「成長ホルモンの信号伝達を抑制するメカニズムが究明されたことで、過度な信号伝達活性化により発生する糖尿病やがん、代謝性疾患などの研究にもつながる」と話している。


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