オキシーに有利な報告書を書いた容疑で拘束されたソウル大学のチョ教授が、拘束がしかるべきものなのか再び判断してほしいと要請したが、法廷は改めて「拘束がしかるべきものである」と決定した。(提供:news1)
オキシーに有利な報告書を書いた容疑で拘束されたソウル大学のチョ教授が、拘束がしかるべきものなのか再び判断してほしいと要請したが、法廷は改めて「拘束がしかるべきものである」と決定した。(提供:news1)
オキシー・レキット・ベンキーザー(以下、オキシー)から金を受け取り、オキシーに有利な報告書を書いた容疑で拘束されたソウル大学獣医科大のチョ教授(57)が、拘束がしかるべきものなのか再び判断してほしいと要請したが、法廷は改めて「拘束がしかるべきものである」と決定した。

 ソウル中央地裁は18日、チョ教授が出した拘束適否審査を受け入れなかった。

 裁判部は「拘束以降に特別な事情変更はなかった」と棄却理由を明らかにした。

 チョ教授側は拘束令状が発付された翌日、記者会見を開き、「オキシーのために実験結果をねつ造しなかったという主張はウソだというが、潔白を立証するために5~6通の遺書も残した」と主張した。

 またオキシーとオキシー側法定代理人であるキム・エンジャンが報告書の中の有利な部分だけを選んでねつ造したとし、容疑を全面否認してきた。

 一方、この事件を捜査中であるソウル中央地検の加湿器殺菌剤被害事件特別捜査チームは、チョ教授が作成して提出した報告書が、初めからオキシー側に有利に作成されていたとし、チョ教授の容疑立証に自信を見せていた。

 チョ教授はこれまでオキシーと別途諮問契約を締結せず、ソウル大産学強力団を通じて研究を遂行したと主張してきた。しかし検察の調査でチョ教授がオキシーから裏金を受け取り、「加湿器殺菌剤は有害ではない」という結論を既に出した後、研究を進めたという状況が新たに分かった。

 検察によると、チョ教授は2011年10月、すなわち実験直前に契約書を作成したことを認めたという。オキシー製品が肺疾患と無関係だということを明らかにしてほしいということだったとし、その対価として毎月400万ウォン(約37万円)ずつ支給することにすることが契約書の内容とされていた。

 またこのメールを送った人がオキシー前代表だということまで確認され、疑惑は前代表にまで拡散している。

 今回の拘束適否審査に対する法廷の決定については、検事も被疑者も異議を唱えることはできない。

 検察は今月6日、収賄後不正行為などの容疑でチョ教授に対して拘束令状を請求し、裁判所も翌日に拘束令状を発付した。

 チョ教授は、検察が「加湿器殺菌剤死亡事件」が話題になった2011年以降、5年で拘束した初めての被疑者である。

 チョ教授は「加湿器殺菌剤と肺損傷の間に因果関係が明白ではない」という内容の研究報告書をオキシー側に出し、研究用役費の名目で2億5000万ウォン(約2300万円)を受け取った容疑がある。

 さらにこれとは別にオキシー側に有利な報告書を書いた対価として個人の口座に諮問料1200万ウォン(約110万円)を受け取った容疑などもある。

 検察はチョ教授が加湿器殺菌剤の有害性の研究結果をねつ造したとしている。オキシーは2011年11月に疾病管理本部が「加湿器殺菌剤は人体に有害だ」と発表すると、これに反論するためにソウル大学、湖西大学に実験を依頼した。

 オキシーはソウル大から「殺菌剤を浴びた妊娠したネズミ15匹の中で、子ネズミ13匹がお腹の中で死んだ」という結果を受けていたが、それを隠したとされる。

 同時にソウル大が妊娠していないネズミを対象に2次実験をした後、「有害性が立証されなかった」という結果を出すと、オキシーはその内容が含まれた2次報告書だけを検察に出した。

 チョ教授に対する1次拘束期間は、先週の14日に終わり、検察は拘束期間を来週初めまで延長している。

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